2007年09月07日発行1001号

【無防備地域宣言をめざす札幌市民の会・共同代表 谷百合子さん 目標5万筆、全国の支援を 札幌市 9月14日署名スタート】

 北海道で初めての無防備地域条例の直接請求署名が9月14日、札幌で幕を開ける。無防備地域宣言をめざす札幌市民の会共同代表の谷百合子さんが全国に支援を訴える。

 札幌は朝夕めっきり涼しくなり、署名集めには最高の季節となりました。長い間、低空飛行を続けて来ましたが、9月14日から札幌市無防備平和条例制定を求める直接請求署名活動に入ります。

 ジュネーブ条約追加議定書30周年国際シンポジウムは7月29日、札幌で全国のスタートを切らせていただき、選挙当日にもかかわらず、盛会に終了することができました。

 全国各地の皆様の強力な支援を身をもって感じ、ジュネーブ条約第1追加議定書と無防備地域宣言運動の意義を再認識いたしました。

平和条例を待っていた

 8月中旬の3日間、地下街で「沖縄戦のパネル展」を開催しました。今年で2回目となり市民グループが共同し、札幌市の後援を取りつけました。沖縄戦は真に、基地や軍隊があるからこその惨事です。3日間で83人の受任者が集まりました。特に、高齢者の方が戦争体験を語ってから受任者になってくださるという光景が多く見られました。戦地に行った方も、行かなかった方も、「二度と繰り返してはならない」の思いがあふれ伝わってきます。この運動は、非戦の手段がわからず、語るべき場も持たない人々の掘り起こしでもあることを日々、感じています。

札幌の自衛隊がイラクに

 市内には、北部方面総監部、真駒内駐屯地、丘珠(おかだま)空港(民間・自衛隊共用)があり、真駒内には弾薬庫もあります。札幌をはじめ、旭川、恵庭などから、自衛隊はイラク派兵を強行しました。派兵反対の叫びは今は消え、思考停止状態が続いています。

 自衛隊廃止の方向はあっても、いざ現実的にどうするのかを問われると、とまどうというのが、反戦運動の傾向ではなかったでしょうか。ましてや、札幌の自衛隊は雪まつり部隊です。冬のドル箱の要ですから、アキレス腱には触れたくありません。

 ところが、京都府宇治市での無防備条例制定運動は、自衛隊問題に真正面から取り組み、国や行政はもちろん、市民運動や組合組織がタブーとしてきたことに切り込みを入れたのです。宇治市の取り組みは、自衛隊問題の画期です。憲法9条の限界(?)を無防備地域宣言は乗り越えられる、少なくとも別の視点から、本質に迫ることが可能になったのです。

 戦争は悪!平和外交は「空手」で丸腰で語り合う!原爆投下され、核戦争後に憲法を作った国としての使命があるのです。自衛隊員も一緒に考えましょう。対立ではなく、人間として向き合うのに壁はないのですから。宇治市のテーマを札幌も受け継ぎ、広めたいと熱く思います。

この運動に集まろう

 無防備地域宣言運動は、これまで個々に存在していた憲法9条、ジュネーブ条約第1追加議定書、そして地方自治の尊厳を、ひとつにして行く新たなスタイルだと思います。私は、賛同をいただきに、様々な市民組織、組合、宗教団体などを訪ねました。頭から否定するところは別として、個人は賛成、組織は無理という方が多いのに驚きました。保身ばかりでは後退しかありませんよね。

 札幌は広いー!法定数3万2千筆! 目標5万筆! お金も人手も全く足りません! 全国の皆様のご支援なしでは成立不可! お願いします。

〈連絡先〉

○ 無防備地域宣言をめざす札幌市民の会

(住所)

札幌市中央区北1西26−4−24

(電話・ファックス)

011−631−8823

(ブログアドレス)

http://sapporomuboubi.seesaa.net/

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