2016年08月19・26日発行 1441号

【新基地建設は断念せよ 東京で全国交流集会開く】

 7月31日、東京で「辺野古新基地建設断念を求める全国交流集会」が開催され、高江のヘリパッド建設強行という緊迫した情勢の中、会場満杯の参加で成功しました。

 ジュゴン保護キャンペーンセンターは午前の分科会で、9月ハワイで行われるIUCN(国際自然保護連合)世界自然保護会議に向けた取り組みとして「沖縄本島の外来種対策を求める勧告案」の提出について報告しました。

 午後の全体会では、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村辰彦さんが基調報告。「4度の国会包囲行動にみられる画期的な運動が広がっている。辺野古新基地、高江ヘリパッド建設阻止へ全力で闘おう」と呼びかけました。

 専修大学教授の白藤博行さんは「辺野古と地方自治」と題する講演で「中央集権的国家体制からの決別としての地方自治は、憲法の根幹。国が行政不服審査法を使い、国民になりすまして審査請求したのはおかしい。国民の世論、沖縄県民の声が裁判所を動かす」と強調しました。

注目されるIUCN

 「公有水面埋め立て承認の誤り」のテーマで講演したのは、沖縄大学名誉教授の桜井国俊さん。辺野古埋め立ての「4つの誤り((1)埋め立ての必要性が立証されていない(2)国土利用上、適正かつ合理的という要件を満たしていない(3)環境影響評価がずさんで環境保全措置が不十分(4)地域の計画に反している)」を指摘し、「総じてなぜ辺野古なのか答えていない。法治国家か放置国家≠ゥが問われている」と訴えました。

 特別報告として、「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会共同代表の阿部悦子さんが「土砂搬出元はすでにサンゴが死滅し、死の海になっている。故郷の土砂を搬出させないことと辺野古に基地をつくらせないことは運命共同体。両想いの運動をしていきましょう」とアピール。

 現職大臣を破って当選した伊波洋一参院議員は「糸数慶子議員と会派『沖縄の風』をつくった。普天間の危険性を放置してきたのは誰か。普天間閉鎖の遅れは国の責任。外交防衛委員会の中で追及していく」と決意を語りました。

 行動提起は一坪関東の大仲尊さん。「高江・辺野古と連帯したいとの想いが集会を成功させた。IUCNで土砂搬入に伴う外来種問題が世界に広がる。高江の強行を許さない東京での行動に参加を。今日の集会で大きな希望が見えてきた」とまとめました。

 IUCN決議についても注目され、国内外から日本政府を追いつめていくことを確認できた全国交流集会でした。

(ジュゴン保護キャンペーンセンター・三村昭彦)

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