2016年10月14日発行 1448号

【高江ヘリパッド工事反対意見書 沖縄県以外で初の採択 京都府向日市議会】

 9月20日、京都府向日(むこう)市議会で、私と共産党議員で共同提出した「(沖縄の)米軍北部訓練場ヘリパッド建設工事を強行しないよう求める意見書」を賛成11、反対8で可決、採択しました。沖縄県以外では初めてだと思います。

 私は、これまで沖縄辺野古の新基地建設を巡って3度にわたって議会に意見書案を提出し、すべて可決されました。沖縄の民意は明確に示されています。この民意無視=地方自治の無視を座視するか否かという私たちの問題なのだと、くり返し訴えてきました。

 高江のヘリパッド問題を取り上げたのは今回が初めてです。でも地元も沖縄の民意も無視し、国の一方的な権力行使により地方自治が蹂躙(じゅうりん)されているという問題は、全く共通の問題なので、すぐに多くの議員に理解してもらうことができたと思います。

 多くの自治体議会の現状では、なかなか簡単にはいかないかもしれません。でも、まず今辺野古で、高江で行われている現実をあらゆる場で伝えることです。「余りに露骨で明白な地方自治破壊」に対して、とりわけ議会は他人事で済ませることはできないはずです。そうした視点から、市民の皆さんからも、ぜひそれぞれの議会へ働きかけていただきたいと思います。

 また、9月議会では「慎重な憲法論議を求める意見書」も賛成多数で可決しました。

 私は改憲問題を議会でも議論すべきと、9月議会では「大規模災害時に緊急事態条項は必要か」を問いました。「改憲問題は国会で議論を」でなく「地域住民と地方自治にとってどうか」の視点から、自治体議会でも徹底した議論を追求したいと考えています。

(京都府向日市議・杉谷伸夫)

米軍北部訓練場ヘリパッド建設工事を強行しないよう求める意見書(要旨)

 沖縄防衛局は、参議院選挙の翌7月11日早朝から県警の機動隊を投入してヘリパッド建設工事に反対する住民らを排除し、工事関係資機材の基地内への搬入を強行した。その後全国から大量の警察官を動員し、反対する地域住民を強制排除するなど過剰規制のもとで工事が行われている。

 翁長(おなが)沖縄県知事は強く抗議し、沖縄県議会は「県民の生命、安全および生活環境を守る立場から、政府が米軍北部訓練場ヘリパッド建設を強行に進めることに対し厳重に抗議するとともに、建設を直ちに中止するよう強く要請する」との意見書を国に提出した。

 こうした地元住民、自治体・議会の反対を顧みずに工事を強行するようなことは、あってはならない事態である。よって国は、民主主義と地方自治の原則に則り、地元の理解なく工事の強行をしないよう強く求める。

2016年9月20日  京都府向日市議会
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