2016年11月25日発行 1454号

【ZENKO沖縄連帯ツアー 機動隊の姿が消えた!これを日常に 不当弾圧を許さず、建設阻止へ最後まで連帯】

いつもと違う風景

 高江・辺野古米軍基地建設に反対するZENKO沖縄連帯ツアー。11月の参加者はこれまでにない体験をした。

 高江・土曜大行動の12日。集会はN1テント前で開催された。7時前から路上に並べた木材板に市民が座り込む。だが、風景がいつもと違う。機動隊員の姿がない。路上に並んでいた「品川」「なにわ」ナンバーの機動隊車両が1台もない。まったく動かなかった沖縄県警のトイレ車さえ、長期駐車を示すタイヤ痕を路面に残し、姿を消した。

 理由は明らかだ。この日は国際サイクリング大会「ツール・ド・おきなわ2016」の初日。海外選手も含め5千人近い選手登録がされたイベントだ。やんばるを1周するコースはゲート前を通り、砂利を運ぶダンプトラックの経路に重なる。今年の大会は初の動画生中継がある。機動隊車両が縦列駐車し車線をふさぐ異様な光景が世界に発信されるのを避けたに違いない。知られてはまずい行為なのだ。

 集会では「機動隊がいないこの風景が正常だ」との発言がいくつもあった。機動隊員の弾圧を想定していたZENKOツアー参加者は「機動隊の存在が緊張を作り出している原因だ」と語った。

 関西中心となったZENKOツアー団は、署名行動や差別容認の大阪府知事・大阪市長への抗議行動などの報告とともに『帰ってこいよ/なにわの機動隊』(『帰ってこいよ』の替え歌)を披露した。世界的に悪評のたった大阪府警。現場に聞かせる機動隊員はいなかったが、「東京、千葉バージョンも作って」と声が飛ぶなど、大歓迎を受けた。

 メンバーは反響に手応えを感じながら「共に歌いたかった反対運動のリーダー山城博治さんがいないのが残念」と悔しがった。前日の11月11日、ZENKOも名護警察署に不当勾(こう)留された山城さん激励行動に参加。マイクで一人ひとりエールを送った。

山城博治さんを激励

 権力は山城さんを長期勾留し、勾留期限の切れる直前の11日、公務執行妨害と傷害、器物損壊の罪で起訴した。理由となった事件は10月17日の有刺鉄線切断と8月25日のテントに貼り紙をしようとする防衛省職員を制止したこと。犯罪に問われるよう行為ではない。逆に、身分を明かさず、理由も告げず他人の所有物であるテントにビラを貼る行為こそ違法だ。制止するのは正当防衛。明らかなでっち上げ事件だ。

 テント前の集会では「中心人物を狙い撃ち逮捕し、反対運動を委縮させようという魂胆。闘いをさらに大きくして応えよう」との声が相次いだ。全国各地から参加した市民は闘いの決意を次々に述べた。

 参加者はこの日も、高江での集会終了後、名護警察署に。ZENKOメンバーは名護署前で『帰ってこいよ/なにわの機動隊』を歌い、窓越しに山城さんを激励した。

 山城さんが不当勾留されて以降毎日、午後5時から激励と抗議の行動が取り組まれている。主催者から「山城さんは『仲間が捕まったら、運動を止めてでも奪還に全力を挙げる。それが市民運動を守ることだ』と言っていた。その言葉通り、やりぬこう」と呼びかけがあり、約50人が市内パレードを行った。

 現在、山城さんを含め5人の市民が名護署の他、那覇、浦添、豊見城(とみぐすく)各署に分散、拘束されている。

 機動隊撤収を求め、各都府県警察への抗議や住民監査請求も始まった。一日も早い解放は全国各地での反対運動の拡大にかかっている。





辺野古埋め立て容認判決を破棄せよ

 辺野古埋め立て容認の福岡高裁那覇支部判決を破棄せよ、と求める沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック呼びかけの最高裁要請行動。「政府見解を鵜呑みにしたとんでもない判決。国と地方の対等を定めた改正地方自治法に違反する」と訴えた。(11月11日)



沖縄・高江ヘリパッド年内建設を止めよう! 2016ZENKO冬集会in横浜

12月11日(日)10時〜17時 加瀬会議室・鶴見駅前ホール

沖縄に基地はいらない! 戦争・憲法改悪許さない!

冬のZENKO集会&デモ 12月18日(日)13時30分〜 大阪・福島区民センター
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