2017年04月21日 1474号

【今村復興大臣はやめろ 抗議のネット署名 わずか1日で2万8千筆超】

 今村雅弘復興大臣は4月4日の記者会見で、記者の「(自主避難者で)帰れない人はどうするのか」との質問に「本人の責任」と答え、「国は責任をとらないのか」と重ねて尋ねられると「裁判でも何でもやればいいじゃないか」と開き直った。原発事故子ども・被災者支援法の所管で避難の権利を遵守する立場の復興大臣の暴言に、辞任を求める声が上がり、避難の協同センターが呼びかけた抗議のネット署名にわずか1日で2万8千筆を超える賛同が寄せられた。

 同センターは5〜7日、連日官邸前、復興庁前で集会。6日にはひだんれん(原発事故被害者団体連絡会)などとともに復興庁に対し署名を提出し、発言の撤回と大臣辞任を要請した。対応した柴沼雄一朗参事官は「大臣は国会でも謝った。『自己責任』という言葉の使い方がよくなかった、と申している」と大臣の弁明を繰り返すだけ。

 郡山市から避難した同センター代表世話人の松本徳子さんは「避難したのは私たちの責任なのか。国の責任であることを謝っていない」と切り返した。田村市から避難した熊本美彌子さんは行き先がなく4月以降も都営住宅にとどまる。「裁判はやむを得ず選ぶもの。施策をきちんと出さずにおいて、裁判をやればいいと言うのは行政責任の放棄だ」と怒った。南相馬市小高区から強制避難したかながわ訴訟原告団長の村田弘さんは「避難指示が解除されたため、私たちもこれからは『自主避難者』と言われる。前橋地裁判決で国の過失責任が明確になったが、それを否定して裁判でもやればいいという開き直りは許しがたい」。

 復興庁前で集会の後、同日行われた共謀罪反対のデモ隊を国会請願入口で出迎えた。「今村やめろ」「住宅提供打ち切りやめろ」を一緒に連呼し、エール交換。すべての梯団が通過するまで避難者・支援者は声を張り上げた。

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