2017年04月28日 1475号

【フェアコープ奮闘中(51)安全な食べ物の提供を柱に】

 4月15日、東京都品川区で開催された「第5回こどもたちを放射線障害から守る全国小児科医の集い」に参加してきました。

 福島原発事故から6年が経過し、3月11日には震災被害に関連する報道が多くなされますが、被ばくの問題、避難者の問題などの扱いは年を追うごとに少なくなっている気がします。そうした中で行われたこの集会は、小児甲状腺がんの多発に加え、「周産期死亡」や「流産・乳児死亡」の増加について医療問題研究会が様々な統計や研究を踏まえた学術的な成果を発表する、画期的な場になったと思います。また、福島から避難されている方から、被ばくに対する世間の無理解から起こる子どもへのいじめや、帰還の奨励などが、政府の進める原発政策やそれに追随する自治体の方針によるものであることも報告されていました。あの事故以降安全な食べ物を提供することを事業の柱としてきたフェアコープとしては、今日なお、その事業に存在意義があることを自覚する機会となりました。

 さて、新年度を迎えフェアコープも今後の事業展開の変化を迫られています。何より事業である限り、継続させていかなければなりません。しかし、残念ながら売り上げは一定の水準を保持しながらも、必要経費は増加の一途をたどり、現在の収支構造では早晩事業継続が困難な状況に陥ることが明らかとなっています。

 そのための改革・改善が焦眉の課題です。従来からのカタログで扱っていた食料品は在庫を置かずにロスを減らし、高知県宿毛市から直送する野菜の宅配や、秋田県大潟村のあきたこまちなどのオリジナル商品に特化した事業を柱に営業を強めていきたいと思っています。また、低線量被ばくの問題や、食品の安全性、そしてその前提となる平和で安心して暮らせる社会を作っていくための活動の一翼も担っていきたいと思います。読者の皆さまにもフェアコープを支えていただくために、ぜひ取り扱い商品の購入者になっていただくよう、改めてお願いします。

 なお、これから、4・22〜23アースデイ、4・29あだちフェスタ、5・3憲法集会、5・13〜14夢あ〜るまつりなど、様々なところでお会いする機会があると思いますので、ぜひ声をかけて下さい。

(東京事業所 佐々木透)

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