2017年08月11日 1489号

【沖縄のゲストの発言要旨/沖縄平和市民連絡会 上間芳子/工事は完成しない 闘いを一つに】

 翁長知事が辺野古新基地工事差し止めを求めて提訴した。「裁判は去年終わった」と国は言うが、環境や行政の専門家の意見すら聞かない前代未聞の判決など聞く必要はない。

 辺野古の護岸に砂利を投げ込んでも埋め立ては進んでいない。琉球石灰岩で覆われた海岸・海底、3つの断層など、完成する条件はない。

 安倍政権は何でもありだ。74%もの基地集中の上に辺野古を作る。不要施設を返し、高江に6つのオスプレイパッドを作った。その工事ももう一度やり直すしかない。強行時、900人の機動隊は異常だった。森の中は無惨に木がなぎ倒されたが、国は調べない。棲息していた生物はどうなったか。G地区はノグチゲラの棲息地だ。一番の自然、最もきれいな所がつぶされた。

 目の前の機動隊員が子どもみたいで悲しい。同じウチナー、敵に追いやらないように毎朝あいさつをしている。

 山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)は今、裁判を闘っている。弁論で説明できず検事が辞め、裁判長も具合が悪くなり辞めた。公判自体が維持できない有り様だ。

 山城さんは接見禁止で辺野古の現場に来れないが、力を合わせ闘っている。けがをしないよう、逮捕されないよう座り込む。逮捕されたら皆で絶対取り返す。ぜひ足を運んでほしい。200人集まれば工事の車は止められる。月〜土と毎日辺野古へのバスの運用を始めた。長い闘いだ。カンパをお願いしたい。

 原発、改憲を止める―様々な闘いが一つになることが勝利する道だ。力を合わせよう。

宮古島市民会議 当真まり子/空港・港湾軍事利用の狙いに反撃

 3千b級空港が使用できないと普天間は返さないという話が出た。宮古には3千bの下地島パイロット訓練場がある。訓練場を作る時、宮古島教職員組合は「絶対に軍事空港になる」と反対した。連れ合いの父親が宮古島教職員組合委員長で、復帰前、米軍ヘリで那覇まで飛び、屋良主席(当時)から「建設を認めてくれ」と何回も。教職員の間では「下地訓練場が復帰の条件だった」と言われていた。

 人口5万の宮古の平良(ひらら)港に300億円をかけて護岸工事をした。今、台湾の11階建もの大きなフェリーが停泊している。海底が削られ、「軍港目的ではないか」と指摘されている。まだ軍艦も輸送船も入ってないが条件は整えられている。2年前、陸上自衛隊配備を言い出すずっと前から計画は始まっていた。伏線、伏々線があったのだ。

 しかし、宮古の中に力はある。石嶺かおり市議や娘(楚南有香子さん)らてぃだぬふぁ”など、若い人が育っている。宮古は負けない。圧倒的な勝利を勝ち取りたい。

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