2017年08月11日 1489号

【闘いの力でアベ政治追放へ/99%の市民の社会めざす国際連帯/2017ZENKOin東京開く/安倍政権打倒へ方針確立】

 2017ZENKOin東京(第47回平和と民主主義をめざす全国交歓会)が7月29〜30日、荒川区・足立区・北区で開かれ、国内外から900人が参加した。追いつめられた安倍政権を闘いによって打倒し、戦争も貧困もない99%の市民の社会を築く国際連帯を強めようと呼びかけた。

 採択された決議は13の分科会の多彩な運動課題からなる。トップに掲げられたのは「2020年9条改憲阻止!秋の臨時国会での改憲審議を許さない!安倍政権を即時退陣させよう!」。全交in東京後直ちに「安倍退陣・改憲阻止」新署名をスタートさせる。初日会場のステージバックを飾った「安倍やめろ!」の大幕と合わせ、すべての議論を通じて安倍内閣即時打倒の闘いの重要性が強調された。

 開会集会にかけつけた福島みずほ参院議員は「安倍総理に一日でも長く総理をさせてはいけない。主権者がつくる未来へ果敢に闘う」とあいさつ。都議選足立選挙区で当選した斉藤まりこ共産党都議は全交への謝辞を述べた。土屋のりこ足立区議は「人と人がつながり、住民が自ら決める地域をめざす。安倍を一刻も早く追放しよう」とアピールした《3面に各発言要旨》。

 沖縄からのゲストは新基地建設阻止への揺るぎない確信を語る。「私たちはひるまない。戦争の被害者になるのも加害者になるのも拒否する」(平和市民連絡会・上間芳子さん)「私たちは民主主義の主体である市民。宮古には力がある。だから宮古は負けません」(宮古島市民会議・当真まり子さん)

 韓国・軍縮平和日韓共同行動のユ・ミヒさんは「安倍の退陣が東アジアの平和だ」とずばり指摘。フィリピン・ABAKADA(貧困地域就学前教育施設)のポール・ガランさんは「ドゥテルテ政権への安倍の軍事的支援をやめさせてほしい」と訴えた。

 もう一つ大きくクローズアップされたのが、グローバル資本主義の戦争と新自由主義の諸政策に立ち向かう国際連帯を強化すること。佐藤和義MDS(民主主義的社会主義運動)委員長は加計学園疑惑に触れて「国家戦略特区そのものが私利私欲のため。英コービン労働党はグローバル資本主義の路線と明確に闘って支持を広げた。新自由主義を打倒しなければならない」と力説した《3面に要旨》。

 2日目の分科会の冒頭、決議案の前文にあたる部分の加筆が提案された。「帝国主義諸国の戦争路線を止めるため平和で民主的な国際連帯を強めよう」。イラク労働者共産党サミール・アディルさんの「決議案は非常に国内的。国際分野の追加が必要だ」との意見を受けたもの。サミールさんは「2003年のイラク戦争反対の世界的運動のような国際連帯が消えてしまった。資本主義のシステムが生み出す野蛮と分断、無力化に対抗し、人間性を基盤にした国際的な戦線を」と力を込める。

 米IVAW(反戦イラク帰還兵の会)のペニー・デックスさんは「ノースダコタ州の石油パイプライン建設反対闘争にIVAWが全国から加わり、非暴力の直接抵抗運動を担っている。人びとの健康や環境よりも上に企業の利益を置いてはならない。もう一つの世界は可能だ」。ユ・ミヒさんも「非資本主義的な生き方の対案を話せる場をつくりたい」と希望を述べた。

 原発再稼働・輸出に反対し、被ばくを避けて暮らす権利の確立を求める闘いでは福島原発かながわ訴訟原告団長の村田弘さん、飯舘村みんなの会の佐藤八郎さん、インドのフォト・ジャーナリスト、アミルタラージ・ステファンさんらが、非正規雇用撤廃・最低賃金アップの闘いでは韓国・希望連帯労組のキム・ジンオクさん、ノ・ヨンスさん、青年ユニオンのソン・ヒョウォンさんらが、報告・発言した。

 2日間の日程のあらゆる場面で、ステージで、討議の場で、全交メンバーとその仲間たちによる地を這う取り組みが再現された。安倍退陣署名は2万3694筆に。全交大阪市は「あらゆる人と対話を重ね、署名5090筆、抗議ファクスも『ウソつくな』『なめたらアカンで』など148枚集めた」と報告した。IVAWペニーさんは「街頭で署名を集め、一人ひとりと向かい合って対話をしている姿にとても感銘を受けた」と話している。





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