2017年08月18・25日 1490号

【野蛮と分断に抗する非暴力の国際連帯/「即時退陣・改憲阻止」新署名スタート】

 「2020年9条改憲阻止!戦争と差別・排外主義にNO!安倍政権を国際連帯の力で打倒しよう!」を掲げたZENKO第1分科会。イラク労働者共産党のサミール・アディルさん、米IVAW(反戦イラク帰還兵の会)のペニー・デックスさん、韓国・軍縮平和日韓共同行動のユ・ミヒさんとビョン・ヒョンジュさんをゲストに、安倍内閣即時打倒へ地域から新たな署名活動に踏み出すこと、戦争と新自由主義に立ち向かう国際連帯を強めることを確認し合った。

 サミールさんは、戦争とテロで荒廃したイラク社会にあって「同志たちは“オープン・ハウス・ミーティング”に取り組んでいる。自宅を一般市民に開放し、自分たちの活動を紹介する。労働者や学生、若者らが参加し、『なぜイラク国民だけがこんなに苦しめられるのか』『オルタナティブ(対案)はないのか』といった質問をしてくる」と報告。ナショナリズム・宗派主義を克服し、人間性の旗印のもとに団結する重要性を強調した。

 ペニーさんの発言で参加者の強い関心を呼んだのは、ノースダコタ州の先住民スタンディングロック・スー族による石油パイプライン建設反対闘争にIVAWメンバーが全国から結集していること。「沖縄の人びとと同じように、先住民の尊厳をかけた闘いだ。IVAWは非暴力直接抵抗の訓練をするNGOと連携し、闘いに加わった。オバマ政権下いったん中断された建設計画をトランプは就任4日目に承認。民衆の健康の上に企業の利益を置いてはならない」

 韓国の2人は日韓関係にも触れて語る。「資本主義的生き方は(1)メディア(言論)(2)教育(3)文化・芸術によって受け入れられていく。よりよい社会への対案を考える“対案文化センター”をつくる。“記憶の部屋”を設け、植民地支配やセウォル号惨事など忘れてはならないことを展示する」(ミヒさん)「韓日間で秘密軍事情報保護協定が結ばれた。プサンの日本総領事館前には『平和の少女像』がある。過去の歴史と憲法9条改悪の問題を共に考えていきたい」(ヒョンジュさん)

 活動の報告では、「署名活動を続ける中で、若い人が署名してくれ、市民の反応が変わってきた」(大阪・河内)「素通りされていたが、替え歌など明るく楽しい場を作り、仲間を増やした」(千葉)「署名行動で様々な人に出会った。介護や子育て、健康などいろんな話が出てくる」(大阪市)など、安倍退陣署名を通じて対話を重ね、地域を変える共働を広げてきている確信が一様に語られた。



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