2017年10月20日 1498号

【議会を変える 大阪府枚方市 手塚たかひろ 市民のまつりに自衛隊はいらない】

 大阪・枚方市では、毎年8月最終の土日に枚方市駅や市役所周辺で、枚方まつりを大々的に開催している。今年は8月26、27日に行われた。

 「広報ひらかた」8月号のまつり案内では、自衛隊の参加は一切報じられていない。しかし、まつり数日前の新聞折り込みチラシでは、自衛隊の展示があり、自衛隊音楽隊がパレードに参加、舞台で演奏することが掲載されていた。驚いた市民は連絡を取り合って8月23日、枚方市の担当課を訪問し、約1時間説明を求めた。私も同席した。

 まつりの主催は、市も運営委員会に入ったひらかたフェスティバル協議会。市は年間550万円を支出し、市長が名誉会長になっている。協議会はこの数年自衛隊に参加要請し、自衛隊は展示参加したが、今年は音楽隊の参加も要請したことが分かった。

 10人近くの市民が「自衛隊参加は平和な市のまつりにふさわしくない」と思いを伝え、翌日要請文を提出。

 9月22日、私は市議会一般質問で、「自衛隊がまつりに軍用車を展示し、隊員の勧誘活動を行っていた。市民のまつりに自衛隊参加はふさわしくない」と市の見解をただした。市は「まつりは多様な団体が参加。自衛隊は災害対策には重要な役割を果たしている。参加は問題ない。隊員募集のPR活動は自衛隊の責任で行っていること」との答弁だ。なぜ自衛隊参加が問題なのかを理解できない市の態度が明らかになった。私は「災害活動は自衛隊の本来任務ではない。子どもの権利条約は15歳未満の者を軍隊に採用することを差し控えるとしている。まつりでは年齢に関係なくパンフレットを配って隊員勧誘活動を行っていた。国際条約違反の可能性が強い。来年からは参加要請はすべきでない」と問題点を指摘した。

 9月27日には、市民の質問への回答を基に市民10人が担当課と話し合った。市の態度は先の議会と変わらず、「自衛隊の参加、隊員の勧誘も問題ない」との答えに終始した。

 憲法問題の講演会後援を今年から拒否した枚方市。憲法を無視する維新市政を許さず、「来年のまつりには自衛隊参加を見送らせるために取り組みを継続する」と市民は確認している。

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