2017年10月20日 1498号

【公示日に辺野古工事差し止め裁判開始 オール沖縄 全選挙区で】

 名護市辺野古の新基地建設をめぐって、沖縄防衛局が今年3月末に岩礁破砕許可期限が切れたにもかかわらず無許可で護岸工事など砕石投入を強行していることは違法、と沖縄県が差し止めを求めている裁判の第1回口頭弁論が10月10日午後、那覇地裁で開かれた。

 地裁前の城岳(じょうがく)公園で開かれた事前集会は、同日公示された衆院選の勢いも加わり気迫に満ちた。正面には、沖縄1〜4区まで全選挙区から出馬するオール沖縄会議の候補者が勢ぞろい。選挙カラーのグリーンやオレンジのTシャツ姿が集会をいろどる。

 候補者全員が口にしたのは、沖縄戦の「十・十空襲」だ。73年前1944年10月10日、沖縄は初めて米軍の空爆を受けた。県都那覇は壊滅、読谷(よみたん)、嘉手納の日本軍飛行場が真っ先に攻撃された。安倍政権によって再び沖縄を戦場にはさせない。衆院選と大空襲の日が重なった第1回弁論の集会は、安倍政権を倒すために1区から4区まで全員当選させる決起集会になった。

 翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事が登場、熱気は頂点に。「基地をつくるためにはルールまで変える国は法令をないがしろにしている」と国と全面対決する姿勢を改めて示した。350人の「オナガコール」が響く中、知事は裁判所に向かった。

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