2017年11月17日 1502号

【東アジアの平和をみんなでつくろう/共闘と国際連帯の団結まつり(大阪)に2000人/あらゆる分野の闘い集め安倍打倒/明るく楽しくあきらめない闘いを】

 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)は、東アジアの平和をみんなでつくろうと「11・5団結まつり」を大阪市内で開催した。来日したトランプ米大統領が安倍首相とゴルフに興じている時間。朝鮮半島危機を煽る2人に対し、沖縄、韓国のゲストとともにのべ2千人の市民が「戦争挑発するな、トランプ、安倍ヤメロ」と声をあげた。

 実行委員長の山川義保さんは「いのちと尊厳を守り抜くまつりにしよう」とあいさつ。「トランプが来て、2人の戦争屋が命を奪う協議をする。戦争が起きればどうなるのか。そんな想像力のない人たちに政治を任せるわけにはいかない」と9条改憲阻止の3000万署名や安倍即時退陣署名を呼びかけた。

 「団結まつり」は、衆院選の闘いの中で準備された。市民がつくりだした野党共闘。統一候補者から連帯のあいさつが続く。「地域のみなさんとの絆を強める」と次回の勝利へ決意を述べた大阪4区の共産党清水忠史さん。「政治と暮らしをつなぐ取り組みを」と滋賀1区の社民党小坂淑子さんが発言した。

 沖縄・宮古島で自衛隊ミサイル基地建設と闘う「てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会」共同代表楚南有香子さんが宮古島市議選後の状況を報告(要旨別掲)。「本当はみんな基地はイヤと思っている。その声を集める」と闘いの足掛かりを示した。

 東アジアの平和には朝鮮半島の緊張緩和、平和的解決をせまる市民の闘いが不可欠だ。韓国からのゲスト「軍縮平和日韓共同行動」のユ・ミヒさんは、韓国におけるTHAAD(高高度ミサイルシステム)反対の現地ろうそく集会、済州(チェジュ)島海軍基地反対などの闘いを紹介した(3面参照)。

 日本からは、朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を敵視する政府、ヘイト団体との闘いが報告された。高校無償化から排除された朝鮮学校。大阪地裁で勝利判決を勝ち取った大阪朝鮮学園の林学(リムハク)総務部長が大阪高裁控訴審への支援を訴えた。在特会との訴訟で高裁でも勝利したフリージャーナリスト李信恵(リシネ)さんは「誰も排除されない素晴らしい社会をつくるためにこれからもいっしょに頑張る」と語った。

署名広げ12月ツアーへ

 安倍政権打倒には、あらゆる闘いの総結集が必要だ。残業代ゼロ法など労働法制の改悪に警鐘を鳴らしたのはなかまユニオンと韓国希望連帯労組。チェ・オス組織局長は「韓国の労働悪法はまだ存在している。日本の影響が大きい。彼らに先駆けて日韓労働者が手を結び、安倍打倒を」と連帯の重要性を語った。なかまユニオンからは、非正規労働者の切り捨てやセクハラと闘う仲間が支援を訴えた。

 原発再稼働、原発輸出との闘いも重要だ。元敦賀原発下請け労働者斎藤征二さんが「原発はいますぐなくすことだ」と訴えた。イラク、フィリピンへの軍事支援などを行う安倍政権への批判が相次いで語られた。

 フィナーレでは、安倍9条改憲NO!3000万統一署名と即時退陣署名に取り組む地域からの決意が続いた。集まった署名は、3000万署名が2879筆、退陣署名が5173筆。ZENKOとしての目標はそれぞれ全国で10万筆と8万筆。地域の隅々に広げようと呼びかけた。

 12月には沖縄、広島、大阪、東京で、「沖縄と韓国を結ぶ平和・軍縮のためのスピーキングツアー」が開催される。「東アジアを戦場にするな!」との日韓市民の連帯が、朝鮮を口実にした戦争屋たちを止める大きな力となる。沖縄の基地反対闘争の中で歌われている『座り込めここへ』の大合唱で締めくくった。





Copyright Weekly MDS