2018年01月19日 1510号

【沖縄 名護市長選を前に初興し/全国、全県の注目と支援を/稲嶺市長の運命は私たちと一緒】

 1月1日快晴の中、名護市辺野古の松田ヌ浜で新年を祝う「初興(はちうく)し」が行われ、400人が初日の出に向かって沖縄に平穏な暮らしが戻るよう祈願した。ゲート前や海上で阻止行動をしているメンバーによる「かぎやで風(ふう)」(新年を祝う踊り)や、歌三線(うたさんしん)などが披露された。

 昨年はなかった新基地護岸が朝日に照らされる。稲嶺進名護市長は「イイショーガチデービル(良い正月ですね)。目障りなものが横たわっているが、われわれはあきらめることなく辺野古基地建設が白紙撤回されるまで絶対負けない」と宣言。「政府は工事を進め、県民、国民に対して後戻りできないとパフォーマンスしている。だが、市長許可が必要な美謝(みじゃ)川水路の切り替えや辺野古漁港周辺の作業ヤードの設置、辺野古ダム周辺の土砂採取は全く進んでいない。2月4日の市長選は日本の平和を守る闘い。11月の知事選まで勝ち抜くことが白紙撤回への一番の近道だ。みんなで勝利をつかむまで結束し、あきらめず頑張ろう」と決意を語った。

日頃に倍する力で市長選へ

 『今こそ立ち上がろう』の大合唱が浜に響きわたり、沖縄平和運動センター山城博治議長のあいさつへと続く。

 「昨年は参加できなかったが、今日、三線のうたげに胸が詰まる感動を覚える。闘いはこれから。厳しい局面も予想されるが、私たちの持つこの文化、歌三線の奏(かなで)を、心に常に響かせながら、しなやかでしたたかに権力を笑い飛ばし、明るい笑顔で闘い抜こう」と切り出す山城さん。

 市長選に触れて「私たちは稲嶺さんを支える決意を示す。政府は市長権限を奪うためにありとあらゆる手を使ってくる。日頃の選挙に倍する力と運動で迎え撃とう。稲嶺市長の運命は私たちの道と一緒、もし落とせば私たちの道もない。全県、全国のみなさん、辺野古、沖縄に注目し、稲嶺市長の勝利、沖縄の闘いの勝利に力を貸してほしい。私たちもこの場所で歯を食いしばって闘いぬく。頑張ってまいりましょう」と力強く訴えた。「手をつないでください。辺野古の闘いの象徴『勝利の歌』を」の呼びかけに参加者は固く手を結んだ。

 参加したZENKO沖縄メンバーは「今年の名護市長選、知事選は負けられない。初日の出は曇りが多かったが今年は快晴。私たちの想いが通じたのかうれしいスタートが切れた」と思いを述べる。

許せぬ連続ヘリ事故

 ところが直後の1月6日うるま市伊計島、8日読谷村(よみたんそん)と、またも米軍普天間基地所属のヘリが連続して不時着した。伊計島浜辺の不時着地点は住宅から100bも離れていない。12月の連続ヘリ部品落下事故からもひと月しか経っていない。

 「昨年から異常な多さだ。戦争させないため、平和な生活を取り戻すため新基地建設阻止に頑張りたい」とZENKO沖縄は強調する。



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