2018年01月19日 1510号

【軍事力のタガ外す9条改憲/署名・対話で発議阻止へ/改憲NO!新春のつどいに1300人】

 「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!」―全国市民アクション・総がかり行動共催の新春のつどいが1月7日、東京・北区で開かれ、会場満杯の1300人が参加した。

 安保関連法に反対するママの会の長尾詩子さん(弁護士)が「国民投票になれば改憲派はいくらでも資金をつぎ込む。3000万人の反対の声を集め、発議阻止に集中しよう」と主催者あいさつ。「どの政党も応援しないが、憲法を応援したい」と駆けつけた俳優の松尾貴史さんは「空気読めよと強制し、一色になってしまう。大きな力に擦り寄る。危ないよと周りの人に伝えよう」と話した。

 講演は東大教授の石川健治さん(憲法学)。「9条2項で軍事力の正当性を剥奪し、君主制・軍国主義・植民地主義を切り離して自由を守った70年。3項加憲は単に現状追認ではない。軍事力へのタガを外し、無統制状態をつくる。最も危険な立憲主義の破壊だ」と舌鋒鋭く指摘した。

 自由・共産・立憲民主の国会議員あいさつをはさみ、各地の市民がリレートーク。安倍政権にNO!東京地域ネットワークの岡本達思(たつし)さんは「地元板橋区で『許さない!戦争法オール板橋行動』や『チェンジ国政!板橋の会』の運動を通じて市民と野党が政策を練り上げ、衆院選で統一候補を擁立する基盤を固めた」と報告。総がかり取手行動の遠藤俊夫さんは「市内19の団体と市民が手を結び、革新得票率が茨城県内1〜2位に前進した。国会中継があった戦争法2000万署名の時と違い、3000万署名は容易ではない。地域に戸別訪問に入って一軒ずつ対話し、共感を増やす努力を」と訴える。

 「昨年6月、浦和市の県営公園に1万4千人が集まり、共闘の力を示した。署名用紙を朝のラジオ体操や犬の散歩にも持ち歩き、お願いしている。一人でなくみんなが集めることが大事。全国津々浦々、知らない誰かと手をつなぐ活動をしよう」と呼びかけたのは、オール埼玉共同行動実行委員会の野田静枝さん。横須賀市民九条の会の岸牧子さんは「軍事の抑止力に頼る市民も多い中、『自衛官を戦場に送らない』を中心にアピールを続け、毎週土曜のスタンディングは129回に。ありがとうと言葉をかけてくる自衛官が現れた。振り返ってお辞儀をする防衛大生も。自衛隊の家族や防大元教授の署名も珍しくなくなった。意思表示できない立場の人たちから意思表示が出始めた」。力強い報告と決意が続いた。

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