2018年01月26日 1511号

【みるよむ(468) 2018年1月6・13日配信 イラク平和テレビ局in Japan ZENKOスピーキングツアー 連帯ツアー―済州、星州、密陽を行く】

 2017年12月、「東アジアを戦場にするな!沖縄と韓国をむすぶ平和・軍縮のためのZENKOスピーキングツアー」に、沖縄県名護市辺野古の新基地建設反対行動リーダーの1人である上間芳子さん(平和市民連絡会)と、韓国からユ・ミヒさんとビョン・ヒョンジュさん(軍縮平和日韓共同行動)が参加した。

 1月6日配信は上間さんの東京集会講演の映像だ。

 辺野古ゲート前では2年半にわたって座り込み行動を続けている。現在も1週間に1回か2回はトラックの搬入を止めている。

 上間さんは、辺野古の新基地建設の狙いは「自衛隊との共同使用」であり「奄美から沖縄本島、宮古、八重山、与那国までの自衛隊の配置の仕方を見ると、沖縄、琉球弧と言われたところがすべて軍隊の要塞になっていく」と指摘する。

 上間さんの「2月市長選で稲嶺市長を当選させ、翁長知事を支えながら、今の新基地建設を絶対に許さない」「ぜひとも辺野古に」との訴えに応えたい。

 1月13日配信は、ユ・ミヒさんが持参し講演の中で上映した韓国の反原発、反基地運動の報告と連帯メッセージの映像である。

 密陽(ミリャン)では、新古里(コリ)原発から首都圏に電力を送る超高圧送電塔によるノイズと電磁波による健康破壊に、ハルモニ(おばあさん)ら住民が12年間にわたって闘う姿が報告される。

 済州(チェジュ)島江汀(カンジョン)では、韓国軍が美しい自然を破壊して海軍基地を強行建設した。しかし「大きな権力に立ち向かう人々がまだいるのだと示すために」と基地撤去の闘いが続いている。空軍基地建設の策動にも「城山(ソンサン)第2空港は、済州島民と美しい済州の自然を大災害に導く」と反対運動を進めている。

 星州(ソンジュ)・ソソンリでは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が1万2000人もの警察兵力を投入し、THAAD(サード)(高高度ミサイル防衛システム)強行配備。朝鮮核危機を口実に、中国との軍事対立を強める策動だ。住民は毎日ロウソク集会を開き、闘い続ける。

 韓国の住民たちは「今も闘っている沖縄に連帯して大きな力を送りたい」と語り、戦争と改憲を進める安倍首相に「安倍! あなたは今すぐ地球から出て行け!」と突きつける。

 2018年1月、南北高位級会談が行われ、朝鮮の平昌(ピョンチャン)五輪参加、南北軍事協議の開催などを合意。韓米政府は合同軍事演習を延期せざるを得なかった。

 こうした動きを日米韓グローバル資本と朝鮮政府に余儀なくさせたのは、韓国、沖縄、日本全国の闘いと国際連帯運動であることを確信させ、希望と展望を示す映像である。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)



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