2019年08月09日 1587号

【ビル・イェィツさん DSA(アメリカ民主主義的社会主義者) 訓練し、戸別訪問し、報告する】

 DSAは米国最大の社会主義組織だ。活動家組織として、大学や地域の支部を基礎として立法や直接行動で闘っている。私が加入した1980年代に6千人だった活動家は今6万人に迫り、全米50州すべてに組織がある。最も有名なのがアレクサンドリア・オカシオコルテス連邦下院議員だ。「メディケア・フォー・オール(すべての人のための公的医療保険)」実現、労働組合と選挙運動の力量強化が最近の集中的取り組みだ。

 運動建設は簡単な仕事ではない。ドアからドアを回る戸別訪問は、他のやり方では出会えない人々に出会う効果的方法だ。この活動を支持獲得、会員獲得のため展開している。

 戸別訪問には6段階がある。1にメッセージを書くこと。疎外されている人々は政治参加する方法がわからないからだ。2に訓練。活動家を集め請願書やチラシを作る。3に対象住民の選定。意外な場所で仲間が見つかるかもしれない。4は計画に次ぐ計画。どこを訪問するか、また電話かけや選挙ボランティアなどの要員を配置する。5は実際に訪問して結果を報告。6は後付け。訪問した人に後日、電話連絡をする。

 父は第二次大戦の帰還兵で、私は1967年に高校を卒業、陸軍に入隊した。軍艦プエブロ号が朝鮮によって拿捕されたため朝鮮に行くよう命じられた。これでベトナム戦争には行かなくてすむと思ったが、1年後、命令によりベトナムに行った。中隊衛生兵が運転するジープの下で地雷が爆発したときのことは忘れない。バラバラになった遺体すべてを回収できたか自信がない。ヘリコプターの音、銃や花火の音を聞いただけで当時の記憶がよみがえる。だがベトナム人民は私よりもはるかに巨大な苦痛を強いられた。

 私が平和主義者、社会主義者になったのはこのときの経験があるからだ。戦争ですべての犠牲は市民が受ける。だから私は平和と平等と正義を支持する。

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