2019年09月20日 1592号

【みる…よむ…サナテレビ(529)/2019年8月31日配信 イラク平和テレビ局in Japan/日韓平和市民の連帯で戦争策動を止めよう】

 7月28日、2019ZENKO(第49回平和と民主主義をめざす全国交歓会)第2分科会で、韓国・代案文化連帯のユ・ミヒさんが韓国の平和運動の取り組みを報告した。今回の映像は、安倍政権があおる排外主義に日韓市民が連帯して声を上げようと訴える部分を中心に伝えている。

 ユ・ミヒさんは現在の朝鮮半島の現状を報告する。米朝、南北の協議で、韓米軍事訓練を中断し朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がミサイルの発射を中断する基本的な約束をしてきたはずだ。ところが現実には米韓軍事訓練が進行し、ZENKO直前の7月24日に朝鮮はミサイルを発射した。朝鮮は明らかに「文在寅(ムンジェイン)に警告する。なぜ引き続き軍事訓練をしているのだ?」と言っていると指摘する。

 ユ・ミヒさんは、現在安倍政権が進めている報復政策も批判する。日本による植民地支配と強制動員の歴史をなかったかのように描き、嫌韓・憎悪攻撃する安倍政権に、今、韓国の若い世代が「なぜ同等な立場なのにそんなことをするのか?」と怒りを強めていると言う。それと共に、韓国では「先に不買運動」という気持ちが強く、「排他的な民族勢力によってこれが利用され、また動員されるのではないか」と懸念する。

 「現在の朝鮮半島と東アジアの情勢は第1次世界大戦勃発前夜のヨーロッパの情勢と酷似している」との軍事専門家の意見を引用し、世界戦争になっていった歴史を振り返る。

 ユ・ミヒさんは「こういう時だからこそ、平和を願う市民たちが連帯し、また、民衆たちが自分たちの命と生活を自分で決める、そういう民主主義の力が一番大事」と訴えた。

論議から共同行動決議

 ZENKOでは、この分科会論議を踏まえて、強制徴用工問題を口実とした安倍政権の経済制裁と嫌韓扇動・排外主義に反対し、憲法9条改悪と日韓の海外派兵を許さない日韓平和市民共同行動の方針を決議。8月14日から15日にかけてプサンと日本各地で取り組まれ、大きく成功した。

 ZENKOでの交流や討議のように、日韓市民の連帯でグローバル資本の戦争政策を許さない共同の闘いを広げたい。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)



 
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