2022年08月05日 1734号

【2022ZENKOin大阪/戦争を終わらせ平和を築く方針を決める/国際連帯で基地もカジノも原発もなくそう】

 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)in大阪は7月22〜24日の3日間にわたって開催され、向こう1年間の闘いの方針を決めた。「今すぐ終わらせよう!戦争を」とメインスローガンに掲げ「国際連帯で基地もカジノも原発もなくそう」と15の分科会で議論を積み上げた(2・3・6面に関連記事)。

 今年はウクライナ戦争が泥沼の様相を呈する中で開催された。日本では参院選の結果、改憲勢力が3分の2議席以上占め、岸田政権はウクライナ戦争や安倍元首相殺害事件を利用し、軍拡、改憲を狙うという危険な動きが強まっている。まさしく平和と民主主義をいかに実現していくかの方針が問われていた。

 ZENKO共同代表の田中拓真さんはこの情勢に答える重点方針を9点にわたり提起、確認された。

 ZENKO運動の特徴は、国際連帯にある。それを象徴するのが、米国最大の社会主義組織DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)とともに進めているZHAP(ZENKO辺野古反基地プロジェクト)の取り組みだ。辺野古新基地建設を止める方針を議論した第1分科会には、DSA国際委員会のアーメド・フセインさんがオンラインで参加。「辺野古の実態をいかに米国市民に拡げるかが重要」と発言した。

 韓国の平和団体「対案文化連帯」とは朝鮮戦争の終戦を実現する平和キャンペーンをともに進めている。フィリピン、イラクやミャンマーでの民主主義実現の闘いに連帯している。開会集会に寄せられたDSAのメッセージが国際連帯の意味を端的に表現していた。「同じグローバル資本の体制下にあるわれわれの問題は連動している」「すべての人が解放されなければ誰も解放されたことにならない」(別掲参照)。

 特筆すべきは、厳しい情勢にあっても、市民の闘いが展望をきり開く、そうした実感を共有できた点だ。大阪では、維新が進めるカジノ誘致はほとんど「決まり」と諦め感がまん延していた中で、住民投票直接請求署名が成功。運動に参加した市民は「情勢は変えられる」との実感を得た。

 同じように原発事故の東電経営者の責任を追及した裁判や教育採用差別裁判、非正規労働者の権利を守る裁判などで勝利を手にした仲間の喜びと通じ、「闘えば勝てる」ことを参加者全員の確認とできた。

 来年のZENKOは東京をメイン会場に開催される。

重点方針

 ▽ウクライナ戦争即時停戦、ロシア軍撤退を。軍拡・改憲反対、国葬反対▽沖縄知事選支援を。ZHAP署名の加速▽カジノ住民投票実現、新自由主義の維新政治転換▽朝鮮戦争を終わらせる署名を▽コロナ第7波、医療体制の充実を▽10月東京、大阪で団結まつり▽12月スピーキングツアー▽23年2月ユース参加団in沖縄▽地方選勝利

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