2022年12月09日 1751号

【ZENKOスピーキングツアー連帯メッセージ/反戦・労働者階級の闘いで社会主義の地平を開こう/DSA国際委員会ジェラルド・ダルボンさん】

 ルーマニア出身で、DSAに入って3年。この1年間はアジア太平洋地域の反戦運動の組織化に関わった。

 米国がエスカレートさせている中国との新冷戦反対、朝鮮半島の平和と朝鮮への渡航禁止や経済制裁の解除を求めた。フィリピンにおける労働組合活動家などに対するドゥテルテ、マルコスの弾圧に反対してきた。

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 辺野古新基地建設に反対する沖縄及び日本の同志と連携した闘いでは、3月、ウェビナー集会を行い、何千人もの視聴者を得た。5月のオンライン反戦会議では、韓国、グアム、フィリピン、ハワイの反基地活動報告とともに、沖縄、日本の闘いをZENKOが報告した。5月末、DSAのニューヨーク州上院議員ジャバリ・ブリスポートから、辺野古新基地反対闘争への連帯メッセージが寄せられ、ビデオは広く拡散された。

 9月以降は「沖縄環境正義プロジェクト(OEJP)」が辺野古新基地と普天間基地の閉鎖を米国連邦議会に求める書簡キャンペーンと連携してきた。沖縄・日本で57団体、米国側で45団体、合計で100を超える団体が賛同している。DSAの州及び地方レベルの議員にも賛同を求め、4人の州上院議員、15人の州下院議員、23名の市会議員、合計42名が賛同している。

 続いて、連邦議会の議員に辺野古新基地に関する調査を求める動きを要請することを検討している。日米両政府が無視し沖縄の人びとが被害を受けてきた「民主主義の原則と環境正義とを尊重すること」を求めるものになる。

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 この闘いは世界中で軍国主義と紛争がエスカレートしている中で極めて重要だ。米軍事費は史上最大の8500億ドル(約120兆円)に及び軍事関連支出の総額は1・5兆ドル(約211兆円)を超えている。800近くの基地、数十万の兵力と軍事力を海外に駐留させ、その大半は太平洋地域に展開している。

 海外基地最大の在日米軍は120近くの基地と5万人以上の兵士が駐留し、その7割以上が沖縄にいる。

 ウクライナ戦争では、過去数か月ですでに500億ドル(約7兆円)の軍事費を費やし、さらに200億ドル(約2兆8千億円)を要求している。韓国においても米国は朝鮮に対する軍事的対決姿勢を強め、最大規模の軍事演習を展開している。朝鮮戦争の正式な終結と朝鮮との関係修復には背を向けたままだ。

 米帝国主義は世界中で覇権を再確認しようとしている。特に、アジア太平洋地域では米国の利益を中国が脅かしつつあると認識し始めている。

 反戦活動家が戦争挑発に反対し、平和と労働者階級の利益のために運動を組織することが重要になっている。日本及び沖縄の人びとがこの重要な闘いを継続していることをうれしく思う。

 大規模な紛争勃発の危険を避け、気候危機のような我々が直面する死活的な課題のために共に連帯して闘う必要がある。人びとの政治意識を高め、特に若者と労働者階級が結びつくよう組織しなければならない。

 ともに、反戦・労働者階級の運動を前進させ社会主義の地平を切り開こう。危険な軍国主義や米軍の占領がない世界を実現しよう。連帯して。

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