2008年11月07日発行 1058号

【厚労省前に響く”生きさせろ” 10・27戦争と貧困をなくすワンデイアクション 戦争と新自由主義路線に終止符を】

 「戦 争と新自由主義路線からの根本的転換を」「命と働く権利を守れ」の声が霞が関の官庁街に響き渡った。10月27日、平和と民主主義をめざす全国交歓会の呼 びかけで行われた“戦争と貧困をなくす”ワンデイアクションだ。中央省庁への要請や松下争議100万署名の初の最高裁提出、イラク反石油法戦線との連帯行 動など多彩な行動が繰り広げられた。

 このワンデイアクション最大のハイライトは、「人らしく生きさせろ!命の連帯」と銘打った厚生労働省直接請願だ。

直接請願の迫力

 午後1時、厚労省前に色とりどりの請願書を手にした約100人が集まった。入り口に設置された請願台の前で一人一人がマイクを握って、自らの要求をぶつ け、請願書を職員に手渡す。「労働者を物扱いする企業の犯罪を許さない」「医療や福祉を金儲けの道具にするな」「アルバイトにも人間らしく生きる権利をく ださい」。当事者自らの言葉と表現による“人間らしく生きさせろ”の訴えに共感の拍手と歓声が上がった。

 請願中、月桃の花歌舞団は「私たちの願いをかなえよう」と歌い参加者を励まし続ける。40分におよんだ個人請願行動。要求を直接厚労省にぶつけた満足感 でどの顔も晴れやかだ。

 後期高齢者医療制度廃止を訴えて立ち上がった佐久間忠夫さんは「戦後復興にがんばり、税金も支えてきたわれわれの世代にひどい仕打ちではないか。今日か ら5日間のハンストに入る」と宣言。職員は慎重な面持ちで請願書を受け取った。同じく岡村孝子さんも「後期高齢者医療制度は直ちに撤廃してください」と訴 えた。

 解雇・人権侵害と闘う非正規労働者が次々と怒りをぶつける。「労働基準法・職業安定法違反の偽装請負を行う企業は厳罰にすべきだ。雇用責任を取るように 国は指導しろ」「企業は解雇について生産の調整弁と開き直っている。厚労省がメスを入れなければ企業のやり得だ」「労働者を使い捨てる派遣法を廃止しろ」

 厚労省に出入りする人々にも、何を訴えているのかがはっきりと伝わる。国民の請願権をフルに生かし、社会的にも注目を集める行動となった。
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