2009年01月30日発行 1069号

【派遣・期間工切り、大量雇い止めをやめろ 松下PDP・橋下府知事にノーを】

 1月14日、「派遣切り・期間工切りを許すな!関西ワンデイアクション」(主催・同実行委 員会)が取り組まれた。全国に広がる非正規労働者解雇、パナソニックPDP(プラズマディスプレイ)による1月末期間工大量解雇を阻止しようと呼びかけら れたもの。不当解雇と闘う当事者も参加し、企業攻め・労働局交渉などの一日行動を担った。

 声あげ社会を変えよう

 阪急・茨木市駅前では、まだ薄暗い早朝から街頭宣伝が始まった。パナソニックPDP茨木工場に出勤する労働者に「月桃の花」歌舞団が歌でアピール。松下 PDPを相手に不当解雇・人権侵害裁判を闘う吉岡力さんは「パナソニックは雇い止めする人数を公表していない。厚生労働省の指導に従わず、大量雇い止めで 多くの人たちを寒空に放り出そうとしていることに、怒りが満ちている。一緒に声を上げれば、変えられる。会社に立ち向かおう」と呼びかけ、一人ひとりにビ ラを配布した。

 パナソニックPDP本社で要請と抗議行動。「吉岡さんを松下電器の職場に戻し、人権侵害・不当な雇い止めをなくす会」の田中充郎事務局長が、「吉岡さん を不当解雇したパナソニックが、今度は期間工を大量解雇する。社会的に許されないことだ。尼崎市に大工場を新設し、新規採用を大量募集している最中の解雇 はあってはならない。私たちは期間工全員に期間の定めのない雇用を求める」とパナソニックの違法行為を糾弾した。

労働局は厳しく指導を

 各地の行動参加者が集結し大阪労働局の要請行動に。なかまユニオンの井手窪啓一委員長は労働局長に「昨年12月9日に厚生労働省職業安定局長が各都道府 県労働局長に出した通達が示している大量雇用変動届の提出指導を」「大阪高裁判決に沿えば、これらの労働者の雇用責任を負うのは偽装請負を行ってきたパナ ソニックPDP社だ。雇い止めに対して厳格な指導を」と要請。労働局担当課は「報告は各職業安定所に出されることになっている。数字が判明すれば指導す る」とし、パナソニックの行為は放置しないことを表明した。また、大阪府立学校の非常勤職員346名の大量解雇への対応を求めた。

 昼には大阪府庁包囲のデモンストレーション。「橋下版派遣切りやめろ」「使い捨てはノー!労働者派遣法の廃止を」のプラカードや横断幕を掲げて府立学校 非常勤職員346名の解雇阻止を呼びかけた。当該職員の足立裕子さんはマイクで「橋下知事は346名の雇用を守れ。私たちの生活を奪うな。知事は仕事を保 障しろ」と橋下府政の大量首切りに抗議の声を突きつけた。

米領事館に抗議行動

 イスラエルのガザ侵略を支える米国の領事館にも抗議し、平和と民主主義をめざす全国交歓会と平和と生活をむすぶ会が、停戦とイスラエルの即時撤退を求め る要請書を提出した。

 一日行動の最後は、パナソニック本社と大工場が立ち並ぶ京阪沿線の各駅頭で宣伝行動に取り組み、門真市駅前でまとめの集会。

 職場環境の改善を求めたことに対するエネゲート社の報復的な雇い止め解雇と闘う派遣労働者の吉岡誠一さんが「今朝、社前で抗議と要請行動を行った。会社 の総務担当者が要請文を受け取った。支援する会も1月12日にできた。2月3日に口頭弁論が開かれる。派遣労働問題を大きく訴えて勝利する」とアピール。 なかまユニオンの井手窪委員長が「今日の行動にマスコミ各社が取材にきていた。非正規雇用の雇い止め問題が社会の大きな注目を集めている。次回はさらに大 きく広げよう」と訴えて行動を終えた。
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