2010年08月06日発行 1144号
【パナソニック争議・吉岡力さんが訴える 非正規争議がつながることの意義】
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7月30日から連続して大阪で取り組まれるパナソニック・デモと全交(平和と民主主義をめ
ざす全国交歓会)第40回大会は、非正規の争議当事者がかつてなく集う場となる。パナソニック争議吉岡力さんがその意義を強調する。
7月30日に「パナソニック包囲デモ行動」、7月31日〜8月1日に「全交第40回大会」が行われます。この両方の取り組みに、非正規の差別的な働かせ方
を許すことはできないと闘っている当事者が多数参加します。
全国から集まる当事者
7月30日の「パナソニック包囲デモ行動」にはパナソニック電工四日市職種偽装事件裁判で闘っている永井宏幸さん(7/31まで参加)をはじめ、徳島の
JMIU光洋シーリングテクノ関連支部の矢部浩史さん(7/30のみ参加)、栃木のJMIUいすゞ自動車支部の五戸豊弘さん、キヤノン非正規労働者組合の
阿久津真一さん、ヤンマーびわ工場の期間工切り撤回闘争で闘う佐々木真一郎さんと稲森秀司さん、龍谷大学、京都大学、大阪大学で非常勤解雇撤回闘争を闘う
当該らの参加が決定しております。
全交大会には福島のパナソニック電工派遣切り裁判元原告の佐藤昌子さんをはじめ、三菱重工偽装請負事件訴訟原告の圓山浩典さん、神戸刑務所偽装請負事件
訴訟の原告(7/31のみ参加)の参加も決まっております。(その他の方も現在参加依頼の折衝中です。ご期待下さい)
個々バラバラで苦しい闘いを強いられている非正規関係の争議をつなぎ合わせ、運動の力ですべての争議を勝利していこうと確認する3日間にしたいと思いま
す。
まず、7月30日の「パナソニック包囲デモ行動」です。争議当該だけでなく、様々な労働組合や民主団体からも組織の潮流を越えて参加の表明が続々と私の
元に届いております。今回参加できないが、今後の取り組みなどいろいろ協力できることは協力したいと表明してくれている団体もあります。この行動は7月
30日で終わるものでなく、私が職場に戻るまで継続していく行動です。最高裁不当判決後の大きな行動の第1弾として気合を入れていますので、ひとりでも多
くの方に参加していただければと思います。
大学で横行する雇い止め
次に7月31日と8月1日の全交大会です。大きな目玉として、福島の佐藤昌子さんから、正社員として職場復帰してその後どうなったかという報告がありま
す。職場復帰後も派遣労働そのものの撤廃を掲げ、地元で同様の問題で悩んでいる方々の問題に取り組んでいる話など、ぜひとも聞いていただきたいです。
また、龍谷大学特別任用教員助手で解雇撤回・雇用継続を求めて7月5日、京都地裁に提訴した嶋田ミカさんの報告も注目したい一つです。最近、多くの大学
でいわゆる「高学歴ワーキングプア」と称される非正規の教員が増加し、理由なき有期雇用や「雇い止め」が横行し、ほとんどの方が泣き寝入りせざるを得ない
現状です。この流れを止めるためにも自分が声をあげなければ、と立ち上がった嶋田さんの訴えを聞いていただければと思っております。
龍谷大学は建学の精神として「共生(ともいき)」を掲げていますが(ちなみにキヤノンの企業理念も「共生」)、建学の精神と全く相反する「人間のポイ捨
て」に等しい行為を平然と行っている大学当局に対し、嶋田さんは人間の尊厳をかけて闘っています。これに連帯して、関西で起こっている非正規争議を個々バ
ラバラの闘いから「共生」(共に闘い、共に生きる)の闘いにしていくことを確認する全交大会にしたいと思っております。
派遣労働根絶の礎に
嶋田さん以外にも、京大の非常勤首切り撤回闘争で闘うエクスタシーユニオンからも次回裁判(9月17日京都地裁305号法廷10時30分〜16時30
分)が大詰めの証人調べとなりますので、傍聴支援のお願いなどがあると思います。
それぞれの争議当事者から支援の訴えがありますが、情報を共有し合い、争議当事者やその支援者らがお互いの争議を支え合って闘おうと確認し、非正規労働
の差別的な働かせ方をなくす運動を大きくしていく礎(いしずえ)としたいと考えております。
やるからには歴史的な大会をともに作り上げていきたいと思っておりますので、7月30日〜8月1日の長丁場となりますが、皆様のご協力よろしくお願いい
たします。
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