2015年02月27日発行 1368号
【入れ墨調査は違法 処分を取り消せ 森厚子さん勝訴 都構想を撤回させ橋下を倒そう】
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大阪地裁は2月16日、「入れ墨調査」拒否者の森厚子さん(十三(じゅうそう)市民病院)への懲戒処分を取り消す判決を下した。
地裁は「入れ墨情報を収集することは、大阪市個人情報保護条例に違反し違法であり、本件調査に回答することを命じる職務命令も差別情報を収集することを目的とするものであるから、違法である」と明言し、橋下大阪市長を厳しく断罪した。
「入れ墨調査」処分を撤回させる会は同日夜、判決報告集会を開き、森さんの勝利を祝うとともに橋下市長を退陣させる闘いへの決意を固めた。
橋下は7連敗中
弁護団の竹下政行弁護士が勝訴の意義を明快に述べた。
「大阪市個人情報保護条例は、市民や職員への差別情報の収集を禁じて基本的人権を守るために制定されたもの。大阪市自らが制定した条例に反すると断罪されたことは、橋下市長にとっては非常に恥ずかしいことだ。橋下市政がいかに人権を考慮していないかが明確になった。大阪市がやらなければならないのは人権を守ることだと命じた判決は高く評価できる」
支援者が次々と祝福の言葉を述べた。いずれも大阪都構想を撤回させ橋下を引きずり下ろす闘いへの決意だ。
被処分者6人を支えるために結成された「入れ墨調査拒否者への不当処分撤回を求める会」の2人の共同代表がアピールした。宮崎守正さんは「裁判に勝っただけで勝利ではない。橋下をたたきつぶすまで共闘を続けよう。新しい局面を迎えた。橋下の都構想の中身は水からゴミなど民営化ばかり。この新自由主義との闘いをもっと広げるときだ」、山川義保さんは「民主主義の闘いが法的に勝った。安倍と橋下は改憲連合を狙っているが、勝てる確信を持って、社会を変えていこう。都構想をぶっ壊そう」と訴えた。
都構想反対でトドメを
入れ墨裁判の勝訴は昨年12月の交通局の安田匡(ただす)さんの勝訴に続くもの。組合事務所使用不許可や思想調査裁判を含めると原告勝利は7連勝。橋下は負け続けている。
被処分者の連帯のあいさつが続く。安田さんは「人の命に携る現業として森さんとは共感していた。ガッツに励まされてきた。事実を積み上げてアイツ(橋下)に勝とう」、津々木勇さんは「6人がつながっての勝利判決が2回目。当該冥利(みょうり)に尽きる。橋下を一刻も早く倒そう」、矢野幸一さんは「橋下を引きずり下ろさない限り、勝利はない。都構想協定書は市議会は3月13日、府議会は3月17日がヤマ。採択させないために都構想反対の声を地域から広げよう」と決意を込めた。
森さんが「みんなの勝利です」とあいさつ。
「病院内でも『勝てると思う』『みんな応援している』の声を聞いた。その意味でも職員を励ます判決だったと思う。市民の命と暮らしを守る大阪市であってほしいとの思いを譲ることなく肝に銘じてきた。今日で終わりではない。あの橋下を倒すまでがんばりぬいていく」との決意に大きな拍手が送られた。
集会の最後には「大阪都構想撤回・住民投票中止を求める決議」が採択された。

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