2015年10月30日発行 1401号

【坂井美穂のじゃらんじゃらんinインドネシア 西スマトラに住みました】

 みなさんこんにちは。少しお休みをいただいていましたが、今回からなんと現地報告編がスタートします。どうして現地報告かというと…この間手続きの問題でバタバタしましたが、正式に招聘(しょうへい)教員として、国立アンダラス大学の人文学部の所属となり、インドネシア、スマトラ島は西スマトラ州の州都パダンに滞在することになりました(もちろん、期間限定ですよ)。

 そのため、遠く離れたパダンから、皆さまに楽しい滞在記をお伝えしようと思います。

 ここ西スマトラ州は、スマトラ島の中部の西側に位置し、ムラピ山やシンガラン山などの火山、スマトラを縦断するバリサン山脈、山中に広がる高地、水田、インド洋を望む海岸、ムンタワイ諸島、マニンジャウ湖、ンガライ・シアノック(西スマトラのグランドキャニオン)など、挙げればきりがないくらい、とにかく自然が豊かなところ。

 赤道直下でありながら、高地が多いため、比較的過ごしやすい地域もあります。皆さんが来られた際には、きっと何か懐かしさを感じるでしょう。石炭、石灰、金などの天然資源も豊富で、またガンビル、カカオ、コーヒー、ゴム、近年ではアブラヤシなどの農業も盛んです。

 パダンは、西海岸に位置していますが、ひとたび街を抜けると、山道が多くなり、時につづら折りの難所もあります。そんな州都の人口は、14年の調査によれば100万人以上と言われる大都市です。人口のほとんどがミナンカバウ人であり、その他ジャワ人や、華人系、ニアス人(蘭印東インド会社時代に奴隷として連れてこられた)、ムンタワイ人、バタック人、インド系などが暮らしています。しかし、異なるエスニックグループでの結婚も少なくなく、純粋なミナンカバウ人が都市部にどれだけ存在するかは不明です。

 私が勤める国立アンダラス大学が設立されたのは1955年、インドネシア国内ではジャワ島外で最も古い由緒ある大学となっています。次号からは、大学内をみなさんにご案内します。

(アンダラス大学人文学部招聘教員)

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