2016年04月15日発行 1424号

【帰還強要に反対する 南相馬・避難20ミリ基準撤回訴訟】

 南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟の第3回口頭弁論が3月28日、東京地裁で開かれた。

 現地で放射線測定を継続している「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」が陳述。「年1mSv=毎時0・23μSvの基準は過小評価」と実測例で批判した。

 「屋外と屋内は0・19μSvと0・18μSvでほぼ変わらない。特定避難勧奨地点の120世帯の平均で、内は外の平均0・81倍。文科省は建物による遮へい係数を0・4と低く見すぎている」。南相馬市片倉の放射能分布図を示し、「ほとんどが年1mSvを上回る。相当範囲で放射線管理区域の毎時0・6μSvを超える地域が広がっている」と指摘。「安全と言われても信用できない」と訴えた。

 同市小高区の避難指示は今春にも解除されようとしているが、とても帰れる環境にない。帰還・被曝強要に反対する運動は広がる様相だ。
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