2016年06月03日発行 1430号

【うるま市女性殺害事件 県民2000人が沈黙抗議 「全基地撤去しかない」 追悼と怒りの沖縄】

 5月22日、米軍属による女性殺害事件を受けた緊急集会「元米海兵隊兵士の事件被害者を追悼し、米軍の撤退を求める集会」が在沖米軍司令部のある沖縄・北中城村(きたなかぐすくそん)のキャンプ・フォスターの石平(いしんだ)ゲート前で行われた。深い悲しみと怒りをこめ黒と白を身に着けた県民ら2000人が集い、沈黙のうちに基地の周囲を行進。「全基地撤去」の強いメッセージを発した。

 集会には、「黙っているわけにはいかない」と県内女性団体をはじめ36団体が賛同。辺野古連帯ツアーで訪沖したZENKOメンバーら17人もともに抗議アピールした。

 亡くなった被害女性に黙祷を捧げた後、「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」高里鈴代共同代表が「どんなに心を鎮めて黙祷しても、被害にあった方の苦しみ、痛み、恐怖は…。そして奪われた彼女のすべての未来と希望は取り戻せない。私たちができるのは、追悼し忘れないこと、元凶(基地)をもはや許さないと決意し行動すること」と語った。

 沖縄で魂を表す蝶のイラストが追悼に用いられた。被害女性の魂を胸に、基地・軍隊の撤去を求めて蝶のイラストとプラカードが行進の合間、15分ごとに米軍基地に向けて掲げられた。

 「事件は軍隊の持つ暴力性の結果」とし、沖縄からすべての基地・軍隊を撤去することを求めた抗議声明も発表された。      (A)



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