2016年09月02日発行 1442号

【第6回世界自然保護会議(ハワイ)へ/新基地中止・ジュゴン保護の国際世論を】

 9月1日から10日まで、国際自然保護連合(IUCN)の第6回世界自然保護会議(WCC6)がハワイで開催されます。2016ZENKO分野別討議では、このWCC6に向けた方針を中心に議論しました。

 ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は、結成直前の2000年アンマン、結成後は2004年バンコク、2008年バルセロナ、2012年済州(チェジュ)島、と4回WCCに参加してきました。そして沖縄のジュゴン保護と辺野古新基地建設に関する公正な環境アセスメントの実施などを求める3度の勧告・決議の採択を実現してきました。

 WCC6では日本自然保護協会などとともに、「侵略的外来種の島嶼(しょ)環境への悪影響の抑止に関する勧告(案)」を提案し採択を目指します。

 辺野古・大浦湾埋め立てのため、大型トラック350万台分の膨大な土砂が投入されます。これにアルゼンチンアリなどの外来種が混入し、辺野古大浦湾の環境が破壊されることを避けるよう求める内容です。外務省はこの勧告案に「那覇空港拡張の埋め立てを沖縄県が行っている。辺野古大浦湾だけでなく、その他の埋め立て工事も対象とした勧告案に変更するべきだ」とIUCN事務局にクレームを付けました。しかし、このクレームは却下されました。勧告はほぼ原案通り採択に付されます。IUCN事務局および世界の環境保護運動は、辺野古大浦湾の環境保全に関してすでに3度の勧告決議が上がっていること、日本政府がこれを無視し新基地建設のための埋め立てを強行しようとしていることをよく知っています。勧告を薄めようとする外務省の姑息な動きは阻止されました。

 WCC6には稲嶺進名護市長も参加します。名護市議会としての決議を踏まえた参加です。稲嶺市長は9月4日のワークショップで、辺野古大浦湾の自然環境保全と住民の生活、基地建設の悪影響などに関してスピーチします。世界の自然保護団体に市長自らが訴えるのです。SDCCは7月1日〜3日に「ジュゴンの里ツアー」を行い、辺野古大浦湾を訪れました。名護市役所訪問では稲嶺市長と交流し、WCC6に向けた思いを共有しました。

 私たちはWCC6にのべ18名で参加し、勧告案の採択と「辺野古大浦湾の埋め立て中止、沖縄ジュゴン保護」のキャンペーンを行います。ブースで宣伝し、国際署名を集めます。また地域や街頭で集めた「ジュゴンキルト」を大きく広げ、「基地ではなくジュゴン保護区」が沖縄・本土の市民一人ひとりの声であることを訴えます。

 沖縄現地でがんばっている仲間とつながって、新基地中止・沖縄ジュゴン保護の国際的な力を作るため、全力をつくします。
(ジュゴン保護キャンペーンセンター・松島洋介)

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 WCC6参加のための賛同金を募っています。

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口座名:ジュゴン保護キャンペーンセンター 
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