2016年09月02日発行 1442号

【経産省前テント強制撤去 表現の自由踏みつぶす暴挙 「事故の収束の方が先だ」】

 2011年9月11日の設置以来1807日間にわたり脱原発運動のよりどころとなってきた経産省前テントひろばが8月21日早朝、強制撤去された。

 撤去の強制執行は午前3時40分に始まった。裁判所の執行官に加え経産省職員ら約100人が周囲を固め、「弁護士が来るまで待ってほしい」の要望も聞き入れることなく、写真・動画撮影も禁止して撤去作業が強行された。

 午前9時すぎから行われた記者会見で、テントひろば代表の淵上太郎さんは「きょうは日曜日。その寝込みの時間帯を選ぶとは非常に卑劣で、許しがたい。テントはなくなったが、私たちの脱原発の意志と行動がやむことはない」と宣言。「私たちの活動には1808日があり、1809日がある。ここで頑張り続けよう」と呼びかけた。

 双葉町から東京に避難している亀屋幸子さんは声を震わせて叫んだ。「なんでこんな汚いことやるのか。第一原発を始末する方が先でしょう。テントは何も悪いことしていない。ふるさとを返してください。凍土壁にかかった350億円があれば、双葉町を町ごとどこかに移転できた。東電がなければ、こんなにつらい思いすることはなかった」

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