2016年09月09日発行 1443号

【日韓連帯で安倍政権・パク政権打倒へ 韓国・チェジュ島を訪問 カンジョン生命平和大行進に参加】

 8月4〜6日、韓国の対案文化連帯(注)からZENKOに対する呼び掛けに応えて、チェジュ島で毎年開催されている「カンジョン生命平和大行進」に参加した。

600人が黄色の旗で行進

 チェジュ島南部カンジョン村の美しい海岸を破壊し建設が強行された韓国海軍基地。今年2月に竣工式が行なわれコンクリートと高い塀に囲まれた姿を現していた。

 かつてそこには1・2kmにわたる一枚岩「クロンビ岩」があり多様な生態系が豊かに育まれていた。その美しい海岸を守るためにカンジョン住民たちが必死の抵抗を続けている姿は、映画『クロンビ、風が吹く』を観た方は目に焼き付いていると思う。座り込みを続けている住民たちを大量の警官と警備員が暴力的に強制排除し多くの人びとが負傷し拘束された。建設工事を請け負ったサムスンは工事遅延に伴う追加費用を政府に支払わせたが、今年、政府はカンジョン村の住民たちに34億5千万ウォン(約3億1千万円)の損害賠償裁判を起こした。生活環境が破壊された住民たちに追い打ちをかける巨額の請求だ。

 2011年から始まった生命平和行進は今年600人が参加。強い日差しの中、たくさんの黄色い旗が行進する姿は壮観であった。みんなで一緒に踊る場面もたくさんあり、チェジュ島以外からの参加者も含めて心を一つにした。

情報交換と共同行動を

 5日の夜は、対案文化連帯の呼びかけで「軍縮平和韓日共同行動〜カンジョン平和フォーラム」が開催された。「新冷戦の軍備競争〜軍縮のない平和は可能だろうか」というテーマが設定された。それは韓国でも平和を守るため≠ニいうフレーズが軍備強化の理由として多用されているからだ。

 ZENKOからは、「南スーダンに派兵されている自衛隊も韓国軍も自国の海外権益を守るため≠ナある」と問題提起した。対案文化連帯の提案もあり、海外での軍事行動に対して情報交換をさらに密にすることや日韓共同行動をすすめていくことが確認された。さらに、安倍政権の改憲策動は日本だけでなく東アジア・世界の平和の問題であり、両国でこのことを市民に広く伝えることによって運動をさらに高めていく認識も分かち合った。

 対案文化連帯によるZENKOメンバーの受け入れは、歌での歓迎や手書き連帯Tシャツなど心のこもったものであった。安倍政権とパク政権を打倒するために日韓連帯して闘っていく決意を高めあう有意義な交流となった。

(ZENKO・松谷卓人)

(注)対案文化連帯は文化運動、民主主義運動、労働運動を進め、グローバル資本主義のオルタナティブ(対案)をめざす。



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