2016年09月23日発行 1445号

【みるよむ(411)2016年9月3日配信 イラク平和テレビ局in Japan カンジョン海軍基地にNO! チェジュ島・カンジョン平和大行進(2016.8.4-6)】

 韓国チェジュ島南部のカンジョン村ではこの海軍基地建設に反対して2011年から毎年「生命と平和のための大行進」が取り組まれている。韓国の「対案文化連帯」の呼びかけに応え、全交から代表が参加した。

 カンジョン村の基地は、韓国海軍拠点の釜山(プサン)、鎮海(チンヘ)の2大基地に匹敵し、陸上部分の面積は東京ドーム14個分にあたる67haだ。建設費は1兆ウォン(約1千億円)とされる。

 韓国政府は07年に建設を決定。以来、世論の強い反対もかえりみず、抵抗する住民を暴力的に排除し、1・2`にわたる一枚の岩「クロンビ岩」を破壊して工事を強行した。2月には基地の竣工式が行われた。

 全交の参加団は、まずこの海軍基地に向かった。基地の入り口の両側数百bの路上に、基地反対運動のテントや横断幕が張り巡らされている。座り込みの場には闘いの日数が3375日と表示されていた。

 基地の横のカンジョン川は行楽の場だ。海岸から見る景色は、島々と美しい木々、魚や海岸の生物など豊かな自然に満ちている。ところが、右に視線を向けると、海軍基地の巨大な壁が視界を遮る。監視塔では銃を抱えた複数の兵士がいる。反基地運動と住民を監視し、弾圧するためだ。

 基地の壁の前には100bものベニヤ板が置かれ、反基地のメッセージや絵で住民の怒りを伝える。

 平和大行進に合流した。カンジョン村から島の東西に分かれて島をそれぞれ100`ほどを歩いて半周し、1週間かけて島の反対側のチェジュ市で合流する行程だ。地元の人たちも、韓国全土からやって来た人たちも、一緒に「カンジョン村海軍基地反対」と声に出して行進する。年配の人も車いすの人も、小学生ぐらいの子どもと一緒の家族も参加している。沿道から手を振って応える市民もいる。

 夜の宿泊場での交流会や「対案文化連帯」が主催した平和フォーラムでは、全交が発言した。「海外での武力行使を狙う安倍政権の自衛隊は、チェジュ海軍基地などから出撃した韓国海軍ともすでに共同軍事訓練をやっている」

 チェジュも沖縄も、新基地はグローバル資本の海外派兵の拠点作りが狙いであり、日韓の連帯した基地反対の闘いが必要だ。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)



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