2016年10月07日発行 1447号

【ZENKO沖縄連帯ツアー(9/18〜9/20)/高江ヘリパッド工事強行に抗議】

 ZENKOが毎月取り組んでいる沖縄連帯ツアーが9月18日〜20日にあった。オスプレイパッド建設工事を強行する高江N1ゲート前で、警視庁や大阪府警などの機動隊員と対峙した。参加メンバーから感想を寄せてもらった。

これ以上沖縄をいじめるな

 今年3月に続き、今回9月に沖縄へ。高江には初めて行った。7年程前、高江のヘリパッド反対運動をしている友人から誘われたが、その当時は他人事に感じていた。そして今回の高江行きの誘いがあった。正直、辺野古の問題が大きいせいか、高江の問題は収束したのではと勝手に思っていた。

 71年前の沖縄戦で4人に1人犠牲になった沖縄県民の方に、本土の人間がどう協力できるのか? 迷いながらの行動となった。

 高江は日本で一番の僻地と言っていい場所だ。そこに日本各地から若い機動隊員が召集される異常さ。前の戦争で捨て石にされたことを想起させるのではないかと想像する。

 「もうこれ以上沖縄をいじめるな!」「人殺しをする為の基地をつくるな!」と砂利や資材を積むトラックが通る度に叫び、訴えた。

 今、私たちの中に「しょうがない」という諦めがある様な気がする。しかし、この工事の先には、利権の為の公然とした人殺しがあるのみ。「行ったことは、必ず返ってくる」「人を殺せば殺される」、若い機動隊員に「まだ君たちは若い、未来と自分は替えられる。自分で考えて欲しい!」と訴えた。

 これからも本当の意味で平和を維持し続ける為には、今の大人がこの様な若者に伝えることでしか実現しないのではないかと思った。

    (大阪・安井賢二)


沖縄を若い世代に伝えたい

 初めての沖縄。「本州とは違う」という印象を強く受けました。初日に辺野古テント村を訪問し、米兵による犯罪、性犯罪の実情を耳にした時は強い憤りを感じました。戦後から続いている性犯罪は表沙汰になりにくく、被害に遭って訴える女性はいても、それは氷山の一角に過ぎない。日米地位協定で米兵特権があるため、多くが泣き寝入りするのが現状です。

 次の日は、高江のゲート前座り込み。少人数だったこともあり、あっという間に機動隊にごぼう抜きされてしまい、18、19台の砕石を積んだダンプカーと木材を積んだトラックなどがゲートを通過してしまいました。政府に「間違っていることは間違っている」と強く意思表示する大切さを学びました。きっと、内地から来た機動隊員も戦争の体験談やニュースなど、少なからず見聞きしたことはあるでしょう。だけど、以前の私みたいに、仕事など忙しい日常生活で忘れているのではないのかなと思いました。

 今回のツアーに参加して、沖縄の歴史についての勉強不足を反省させられました。今後は映画や沖縄に関する本で知識を深め、沖縄へ再度行き、戦跡や資料館などを見学し、地元の人と交流する機会を作ること。また、署名運動やイベントなどに参加をし、若い世代の人達に伝える事を目標に頑張っていきたいです。
(なかまユニオン・砂原泰子)


大自然を前に憤りを心に刻む

 始発電車で羽田へ。帰りは終電に駆けこみ、帰宅。

 朝5時にホテル出発。名護から1時間半、車で山道をN1ゲート前へ。

 現地の情報を聞く。座り込み。機動隊員に説得。大型ダンプに「帰れ!」と大声。暗くなってホテルに戻り、全員交流の夕食は近くの食堂で沖縄料理。

 本当にハードな3日間でしたが、現地でしか得られない貴重な体験をしました。台風の影響で不安定な天気ながら、沖縄メンバーの案内でスムースに行動でき、準備や運転を担当された方々に感謝!

 高江N1テントのすぐ裏は原生林です。鳥の鳴き声のような蝉の音に驚きました。やんばるの森を一望しながら、地の底から湧き上がるような様々な鳥や虫の音。千年、万年と大地に育まれた森に感動! この貴重な宝物を決して壊してはならないと強く思いました。

 長年、苦しみや痛みを受けてきた沖縄の皆様に本当に申し訳なく、この3日間の体験を一人でも多くの方に伝え、辺野古・高江を守る運動を広げるのが私の義務と考えました。

 皆さん、沖縄へ行きましょう!

    (東京・大瀧妙子)
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