2016年12月16日発行 1457号

【福島県郡山市で『ガマ人間あらわる』公演めざし/映像&歌&トークの集い/沖縄・福島のいま】

 10月に行われた「月桃の花」歌舞団のミュージカル『ガマ人間あらわる』福島公演。当初は、原発問題と基地問題、そして今日本がかかえている様々な問題を組み込んだストーリーを限られた時間でどれだけ表現できるのか、また観る側がどれだけ理解できる内容になっているのか、との思いで観ておりました。時間と構成、行間の効果を考えるとベターなストーリーになっていたと思います。関心を持ち意識を持って観る人にとってはベストかもしれません。行間の使い方でさらなる効果を持つのではと思います。

 福島公演では、被災した人びとや関心のある人たちが多く、身につまされることが多かったです。被災者が声を出していく力になると思いました。風化させないためには、被災者自身が忘れたい思いを乗り越え、忘れないことが大事だろうと思います。被災者においても薄れていく思いを呼び起こす一つの役割、役目として、このミュージカルを継続していただきたいです。直接被災していなくても、関心のある人には十分に考えるものがあったと思います。

 ミュージカル終了後の観客の意見の中には「南の島は沖縄、北の島は福島と明確にしたほうがいいのでは」との意見がありましたが、私もそう思いました。『ガマ人間あらわる』は、現在の問題を取り上げ、今国民に考えてほしいことを目的としている点から生臭さを出すことも必要だろうと思います。

 今、福島で「月桃の花」歌舞団の公演を後援する実行委員会をつくり活動を始めております。「沖縄 福島をつなぐ実行委員会ふくしま」と命名。歌舞団をバックアップし、全交を見据えた核作りをしたいと考えております。

 沖縄と福島は、基地と原発という国策による悲劇の両県として取りあげられますが、両県のつながりは歴史的に古く、17世紀にいわき出身の僧侶が沖縄へ渡った際、じゃんがら踊りを伝えたのがエイサーの起源と言われております。

 近年では、皆さんのよく知っているウルトラマンの原作者は沖縄南風原(はえばる)出身の金城哲夫さん、それを映像化して全国に広めた方が郡山市の隣の須賀川市の円谷英二さんです。

 このようなつながりのある両県です。政治的に閉じ込められている両県の未来への希望を持っていこうとの思いで、来年『ガマ人間あらわる』公演を予定している郡山市で「映像&歌&トークのつどい〜沖縄・福島のいま〜」を企画しました。どうぞご参加ください。

(「沖縄 福島をつなぐ実行委員会ふくしま」共同代表 塚原広<福島県郡山市>)

◆映像&歌&トークのつどい〜沖縄・福島のいま〜

◇2016年12月23日13時〜16時30分 郡山市労働福祉会館・中ホール

◇第1部「福島のいま」/トーク 飛田晋秀さん(写真家)

◇第2部「沖縄のいま」/映画『いのちの森 高江』/トーク 西岡信之さん(元沖縄国際大学非常勤教員)/「月桃の花」歌舞団のエイサー&合唱

◇連絡先:TEL 090-4429-3060(佐藤) FAX 024-954-5116
zenko.fukushima@gmail.com

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