2017年02月24日 1466号

【沖縄ヘイト番組を許さない 東京MX本社前で抗議続く】

 デマで沖縄への偏見をあおる番組「ニュース女子」を許さない、と市民有志が毎週、東京・麹町の東京MXテレビ本社前で抗議行動を続けている。1月12日に20人、翌週19日には60人、26日120人と参加者が増え、2月2日は180人が結集。9日も気温1度、みぞれが降る中、150人が集まった。

 2日の行動には沖縄からヘリ基地反対協議会共同代表の安次富(あしとみ)浩さんがかけつけた。「腹が立って腹が立ってしょうがない。沖縄の2紙を偏向報道≠ニ非難するが、これこそ偏向報道ではないか」と危機感をあらわにした。

 9日は夜の行動に先立って東京新聞に対し、「ニュース女子」で司会を務める長谷川幸洋・同紙論説副主幹の解任を求めて申し入れ。ピースボートの野平晋作さんは「論説委員の一人が私たちの話をじっと聞き、『誠意を持って対応したい』と返答した。しかし、MXはまだ社としての見解を示していない。次回『ニュース女子』で2日付け東京新聞の謝罪記事を扱った特集番組を放送するらしい。どんな番組になるか懸念している」と報告した。

 参加者からは「日本人はまだまだテレビを信じている。スタンディングする私たちに向かい『お金もらってる』と指差す人も出てきた」「公平な報道とは何か。政府の『基地負担軽減』の主張は何度も報道するのに、高江住民の『ヘリパッドができたら暮らせない』という声は報道しない」「MXテレビで働く人たちに訴えたい。番組の誤りを正し、声を上げ、辺野古・高江に取材に行ってほしい」などの発言があった。

 2月10日、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は問題の番組について全会一致で審議入りを決めた。市民有志は、東京MXがBPOの意見を待たず自浄作用をもって訂正放送と謝罪を行うよう要求して今後も抗議行動を重ねる。

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