2017年06月09日 1480号

【日印原子力協定/参院は承認するな/反対キャンペーンが行動を強化】

 5月16日に衆院を通過し、参院に送られた日印原子力協定。同協定国会承認反対キャンペーンは「核拡散防止条約未加盟の核保有国インドの核開発に手を貸すな」「参院は協定承認案を否決せよ」と求め、行動を強めている。

 5月26日には参院議員会館で、超党派国会議員の「原発ゼロの会」の協力を得て院内集会を開いた。キャンペーン世話人の福永正明さん(岐阜女子大客員教授)が「衆院の審議で、インドが核実験をした場合の協力終了は日本が『終了する権利を有する』というものにすぎず、終了にあたってはインドの国内電力事情や安全保障事情に考慮を払うと約束していることが明らかになった。私たちは院内集会や署名活動を通じて国会の審議に強く関与してきている」と報告。請願署名は累計約7300筆に達している。

 原発ゼロの会からは、逢坂誠二(民進)・阿部知子(同、事務局長)各衆院議員、近藤昭一(同、共同代表)・井上哲士(共産)・福島みずほ(社民)各参院議員が参加。協定が審議される外交防衛委員会の委員でもある井上議員は「核兵器禁止条約の議論が国連で行われているさなかに、核保有国インドとの原子力協定を承認することは歴史の流れに逆行するもの。被曝二世の一人としても許せない」。福島議員は「インドが再処理に踏み込んだら協定を破棄すると言うが、日本が核開発に関与した責任、核兵器をさらにつくることを手助けした事実は残る」と指摘した。

 協定は憲法の規定により、参院の議決を経なくても自然成立する。しかし、政府・与党は参院でも6月6日委員会で、7日本会議で採決強行を狙う。キャンペーンは、(1)署名の一層の集中(2)参院外交防衛委員あてファクス(3)反原連の金曜行動への参加(4)6月17日「日印原子力協定を許さない市民集会」(14時〜スペースたんぽぽ=JR水道橋駅下車=)、に取り組む。
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