2017年06月30日 1483号

【地域からも多数結集】

徹夜抗議で本会議包囲/強行は反対の声恐れる姿だ

 14日〜15日、強行採決許すなと国会前行動に参加した。

 総がかり行動の集会直後に福島みずほ議員が駆け込んできた。「法務委員会を開かず本会議で中間報告―採決と自民が言い出し、緊迫」。いきなり採決が始まろうとしている。ヤバい!と仲間に「中間報告絶対反対!の抗議電話、ファクス送って!」とメール。4野党が議長・副議長直談判、問責決議、解任動議と反撃の報告が入る。国会前では「採決取り上げるな!認めない!」と抗議噴出だ。

 18時から参院本会議が始まってしまった。しかし国会前には3千人が。「夜を徹しての闘いになる。残れる人は朝まで抗議の声を上げ続けよう」と総がかり行動から徹夜闘争が呼びかけられた。日が変わってもコール、訴えは続く。

 15日未明、本会議再開。与党は賛成討論もなし。採決時には牛歩戦術で抵抗するも、議長は時間切れとして野党議員3人の反対票が無効にされた。一切説明もせず、歯向かうものを徹底して切り捨てる安倍政権だが、そこまで反対の声が怖いのだ。

 強行採決後午前8時、「安倍内閣を1日も早く倒したい。支持率を下げればあっという間だ。力を合わせ頑張ろう」と福島議員がアピール。今踏ん張り時、何が何でも改憲しようとする安倍に対抗するには市民の団結しかない、と心に固く誓って帰ってきた。

(ZENKO関西事務局・川島実穂)

渦中の法務委を傍聴/審議尽くさぬ現代版治安維持法

 共謀罪に関する6月13日の参院法務委員会を傍聴することができたけれど、結局はこれが最後の審議となった。

 国会の会期末が迫っていて、しかも監視社会を招く怖れがある重大な法案だというのに、当日の法務委員会は議員会館前の小雨の中での抗議行動にも関わらず、緊張感のないままに進行していた。共謀罪が想定する「周辺者」の定義を野党に問われるも、結局は定義なしに済まされた。国連特別報告者からの疑念に対して、「英訳文を用意する意志はない」とも表明された。

 維新の会が質問中に金田法相の問責決議が提出されて休憩に入ったけれど、自公の議員や政府側委員は退席しなかった。彼らはこの日に強行採決するつもりだと読める、露骨な行動だった。傍聴した者として断言します。

 共謀罪は審議の初期段階で打ち切られ、論議は全く尽くされずに、アベ政権が言論圧殺を狙って成立させた現代版の治安維持法だ。6月15日にゴリ押しで採決された共謀罪。この日は、奇(く)しくも60年安保闘争で樺美智子さんが虐殺された日。

(大阪・寝屋川 平和と市民自治の会・大同敏博)

滋賀/市民・野党共闘で抗議

 6月15日夕方、私も世話人である「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民の会しが」は、共謀罪強行採決に、JR草津駅東口で「国民なめるな!!野党はがんばれ!ほんとに怒ったぞ緊急抗議集会」を開いた。

 県内の野党4党(民進党、共産党、社民党、新社会党)代表と県会議員や市民約90人が参加。 野党代表は「安倍の運営は国会に死をもたらす」「成立しても発動させない運動を」「戦争法もろとも廃止させるために選挙で勝利を」と口々に訴えた。市民からも「国民の権利をないがしろにするもの」「一刻も早く廃止にしなければならない」との発言が相次いだ。集会には帰宅途中の高校生や会社員も多く参加し、改憲を許さず選挙で勝利して共謀罪、戦争法廃止、安倍内閣打倒を決意する取り組みとなった。

 全交滋賀は、翌16日夕方にもJR大津駅で抗議行動。ビラを配布し、一般市民を対象とした共謀罪の廃止、民主主義否定の腐敗した安倍打倒を訴えると、「ガンバレ」と声が返るなどアベ政治への市民の怒りを感じた行動となった。

  (全交滋賀・中川哲也)

ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS