2017年07月14日 1485号

【1485号主張 都議選 自民歴史的大惨敗 安倍は今すぐ退陣せよ】

自民、史上最低の23議席

 7月2日、東京都議会議員選挙(定数127)が投開票され、安倍・自民党の歴史的大惨敗となった。

 2017年最大の政治決戦である都議選の意義は、安倍改憲暴走と腐敗政治に明確なノーの民意を突きつけることにあった。結果は、自民党が現有57議席から半分以上減らして23議席。自民にとって、1965年、2009年時の38議席を大きく下回る史上最低の議席数となった。

 選挙結果が与えた衝撃は大きい。下村自民党都連会長は「大惨敗だ。責任を取って都連会長を辞任する」と述べた。だが、辞めるべきは下村ではなく安倍だ。自民党幹部からでさえ「安倍おろしの声が出るかもしれない」と責任を問う声が上がる(7/3毎日)。

 都議選結果は、安倍政権に大打撃を与えた。

民意は安倍政権ノー

 安倍自民敗北の要因は、共謀罪の強行採決、改憲策動の加速、森友・加計(かけ)問題に見られる国政私物化、稲田発言に代表される違憲・違法など暴走アベ政治そのものにある。

 7月1日・2日のJNN世論調査によれば、安倍政権の不支持率は20ポイント増の55%となり、支持を10ポイント以上回った。共謀罪法案の「中間報告」採決に納得できないが63%、加計学園問題の説明に納得できないは77%、安倍首相が説明責任を果たしていないとする声は79%だ。さらに、稲田防衛大臣の「防衛省・自衛隊としてもお願い」という応援発言に問題があるとの回答は82%に上った。安倍首相が目指す秋の臨時国会への自民党改憲案の提出についても、反対49%と賛成30%を大きく上回った。

 世論を象徴するのが、安倍が最終日唯一街頭に立った自民の聖地秋葉原≠ナの「安倍辞めろ」大コールだ。演説はかき消され、安倍が「こんな人たちには負けない」と逆上するほど市民の批判が沸き起こった。各地の安倍退陣署名の手応えも進んで「アベは許せない」と署名する人が続くなど明らかに変わった。都議選は小池都政の是非≠ナはなく、安倍政権の是非≠問うものとなった。

 安倍批判の広がりを受け、小池都知事が代表を務めた「都民ファーストの会」が追加公認を合わせて55議席を獲得し、第一党となった。だが、小池は自民の戦争・改憲路線を進めてきた人物で、99%の都民の願いに応えるものでないことはいうまでもない。

 立憲野党の中では、共産党が17議席から19議席へと議席を増やした。安倍の共謀罪強行・改憲策動を批判し、大企業優先ではなく福祉・教育の充実、豊洲移転中止を訴え、戦争法・共謀罪反対の闘いの中で築かれた市民と野党の共闘にも支えられた。

安倍退陣へ追い込もう

 都議選結果は、安倍政権の戦争・改憲路線が破綻し、ノーの民意が突きつけられたことを示す。安倍は直ちに退陣以外にない。それは可能だ。

 安倍を追い詰めた原動力は、共謀罪や改憲に反対し、国政私物化・腐敗を追及してきた市民の運動だ。直ちに臨時国会開催を要求しよう。

 地域で全交の呼びかける安倍退陣署名を広げ、戦争・貧困・原発に反対する運動を強め、市民・野党の共闘の力で安倍政権の即時退陣を実現しよう。

   (7月3日)
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