2017年07月21日 1486号

【1486号 沖縄連帯、国際連帯で改憲阻止 安倍追い詰めるZENKOへ】

終わりの始まり

 7月10日、朝日、読売両紙の世論調査結果が発表された。内閣支持率は急落、第2次安倍政権発足以来最低となり不支持が支持を大きく上回った。

 惨敗した都議選直後、安倍は上っ面の「謝罪」会見を行い、「深く反省」と口にした。だが、「やるべきことは前に進めていかねばならない」と言うだけで、世論が求める加計(かけ)学園問題や森友問題、不祥事・暴言議員の責任に関しては全く口をつぐんだ。

 世論が不信を感じたのはまさにその姿だ。自らに不利な疑惑には取り合わず、国会では民意無視の強行採決を繰り返した安倍内閣。政府御用紙・読売新聞の調査でも「長期政権のおごりが出ている」に「その通りと思う」68%、内閣支持率36%、不支持率52%と不支持が16ポイントも上回る。すべてのメディアで支持率は日に日に落ちる一方だ。

与党内にも亀裂

 安倍は自民党改憲推進本部幹部会合を開き、今秋の臨時国会に党改憲案を出すとなお強気だが、与党内からも異論が噴出し始めた。

 連立を組む公明党山口那津男代表は「政権の課題は経済再生、アベノミクスの推進。憲法は政権が取り組む課題ではない」とくぎを刺す。自民党内からも石破茂元防衛相が「これが改正案というのが出てきて『シャンシャン』と(了承と)なったら今度こそ大変なことになる」、岸田文雄外相は「9条改正は今は考えない」「大事なのは忍耐とか謙虚さといった発想だ」とけん制する。

 このまま安倍路線を共に走れば自らにも危機が及ぶと踏む自民党議員らから安倍に対する批判が続出している。

 噴出する不満の声を受け安倍は揺らぎを見せ始めている。臨時国会への改憲案提出には固執しつつも、「スケジュールありきではないが、目標があったほうが議論が深まっていく」(7/10読売)と言わざるを得なかった。

 支持率の高さをいいことに傲慢な閣議決定を繰り返し、利権にまみれ政治を私物化してきた安倍も、たった2か月での支持率25ポイント劇落(読売調査)を受け動揺し始めている。今、運動の力で安倍内閣を追い込む時だ。

世界の戦争ノーと連帯

 7月9日、新宿の「安倍政権に退陣を求める緊急デモ」では「国会開け」「政治の私物化絶対反対」「ノー共謀罪」の声が上がった。市民の緊急の呼びかけに8千人もの参加があり、大阪、名古屋、福岡などでも安倍退陣を求めデモが巻き起こった。さらに10、11日と総がかり行動や共謀罪NO実行委の国会前、全国の行動も続く。安倍を追い詰める運動は高揚している。退陣以外に道はないことを安倍政権に突きつけよう。

 高揚する情勢の中で7月28日(ワンデーアクション)〜30日、2017ZENKOが東京で開催される。軍事侵略を許さない闘いを広げるイラクや米国、ろうそく革命≠ナ大統領を倒した韓国をはじめ自国政府の戦争・新自由主義政策と闘う市民活動家が来日し、沖縄反基地の闘いも集う。世界の民主主義を貫く人びと連帯し、排外主義を許さない民衆の連帯を強めよう。幅広い市民の共闘をつくり、改憲阻止、安倍打倒へ、ZENKOin東京の成功をともにつくりだそう。

   (7月10日)
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