2017年07月21日 1486号

【もんじゅ西村裁判控訴審/1回で結審 判決は9月13日】

 廃炉が決まった高速増殖炉もんじゅ。その事業主体、動燃(動力炉・核燃料開発事業団)職員だった夫の死の真相を闇に葬るわけにいかない。妻、西村トシ子さんの願いはまたしても踏みにじられた。

 トシ子さんが夫の遺品を返してほしいと求めた裁判の控訴審で東京高裁は7月5日、たった1回の口頭弁論で結審を言い渡し、判決日を9月13日午後1時15分と指定した。遺体の第一発見者で、手帳など遺品の一部を警察よりも先に手にしていた動燃・大畑宏之理事長らの証人申請は、「関連性がうすい」として却下された。

 大口昭彦弁護士は報告集会で「われわれは今後どう闘っていくか。動燃それ自体を被告にした裁判を考えなければならない。トシ子さんの闘いは終わることはない。新たな、いよいよ本命の裁判も視野に置いて闘う」と表明した。

 仕事帰りにチラシを受け取り、初めてこの事件を知って裁判を傍聴したという男性が報告集会にも参加。「すごく勉強になりました。何か力になれれば」と話した。

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