2017年08月04日 1488号

【ZENKOに参加 IVAW(反戦イラク帰還兵の会)は訴える 私たちの資源を取り戻す 軍産複合体をぶっ飛ばせ=z

 2017ZENKOin東京には、米国からIVAW(反戦イラク帰還兵の会)ペニー・デックスさんが参加する。

 IVAWは、2003年イラク戦争の翌04年7月、ボストンで結成。全占領軍の即時撤退、イラク人被害者への補償、帰還兵への十分なケアとサポートを求めてきた。ZENKOとは08年8月第38回大会への参加以来、連帯を築いている。昨年の米大統領選では、排外主義を煽り退役軍人を選挙宣伝に利用したトランプに対し、Vets vs Hate(帰還兵はヘイトに反対する)<Lャンペーンを展開。現在、Drop the MIC(軍産複合体をぶっ飛ばせ)<Lャンペーンで、軍事費を削減し医療や教育に回すことを求めている。IVAW共同代表マギー・マーティンさんのアピールを紹介する。

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 私たちは国防権限法(NDAA)とその数々の修正すべてを追跡調査してきましたが、私は軍隊にいた当時のことを思い出します。誰もが(軍用物資の取得と何の関係もない下級兵士さえも)、部隊は翌年の予算をより多く獲得するために必ずお金を使い切る必要があるという暗黙のルールを知っていたようでした。

 また、リーダーシップ評価や査定では業績評価の重要な一部として、資材や装備に多額の資金を使っているかに焦点を当てているようでした。

 私は同じことがあったかどうかIVAWメンバーに尋ねました。圧倒的多数が、年間予算全部を使って翌年度予算がカットされず引き上げられるようにするため、不必要な装備に大金を浪費している例を知っていました。

 ジェイコブ・フロムは2008年の冬の兵士公聴会で語った話について証言しています。以下はその一部です。

 ―ただの上等兵だったとき、カードをもらい、その日のうちに8万ドル(約900万円)を使うよう言われました。コピー機やサーバー・コンピューター、恐ろしい量の最高のラインサージプロテクター(高電圧防護装置)その他もろもろを注文。たしか会計年度末か四半期の最終日でした。約8か月か1年、空軍施設隊のIT部門に配属されていたときのことです。私は冬の兵士の証言でこのことを話したので、音声インタビューか何かに記録されているはずです。―

 私たちはこの種の話をたくさん聞き、次の結論に至りました、国防費は際限がなく浪費そのものだ、と。こういったことは部署の別なく上層部に至るまで行われています。軍事企業はさらにその上を行き、言語道断なまでに納税者のお金を悪用し、自らの議論を正当化しています。国防費を増やす必要がないこと、国防総省を監査し、軍産複合体の支配を打ち破り、私たちの資源を取り戻す必要があることは明白です。それだけでなく、こうした余分な装備が地域の警察署や学校にまで渡ることがないよう、1033プログラム(97年度国防権限法1033条により、軍の余剰装備が無償で警察などに提供される制度。警察の軍事化を促進した)を終わらせる必要があります。

 軍需産業と軍の指導者らが密接に結びつき、このサイクルのおかげで個人的に巨額の富をため込んでいる今、国防総省も軍需産業も貪欲(どんよく)であることを自らやめるつもりはありません。私たちのDrop the MIC<Lャンペーンがとても重要なのはそのためです。帰還兵こそ、安全保障にもっとお金を使うべきだというウソにチャレンジするのにふさわしい。それは全く真実ではなく、公的サービスや社会プログラム、福祉が削減され、社会基盤が劣化しているとき、もはや通用しません。暴利をむさぼる者たちを召喚し、サイクルを壊す運動をつくり上げるため、#DroptheMIC #ReclaimOurResources(資源を取り戻せ)のハッシュタグを利用して人びとの関心を高めてください。

 国防支出なるものに何十億ドルも浪費している以上、医療や教育に向けるお金はないなどということは受け入れられません。より健全で力強い地域社会があり、直面する問題の外交的人道的な解決を追求するとき、軍事力によって世界を破滅させるのをやめるとき、私たちはより安全になるのです。

 私たちの運動に参加いただき、感謝します。地元下院議員への電話やメール、ありがとうございます。私たちの声を届けましょう。ともに行動しましょう。

 IVAW共同代表 マギー・マーティン

 
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