2017年09月01日 1491号

【多様な子どもたちがともに育つ教育を市民の手に 地域で教育を考えるつどいを】

教員、市民、親が交流

 7月30日、ZENKOin東京で、現在の子どもと教育をめぐって戦争教育はいらない、共に育つ教育を市民の手に≠めざす教員、市民、親の分科会が持たれました。2本の基本報告(学校の変化と現状、不登校の子どもたちの側からみた教育政策批判)と4本の実践報告(横浜の不登校の子どもたちの居場所フリースペースたんぽぽの報告、中高生へのビラまき活動の報告<東京・大阪>、管理・競争を進める大阪市の教育政策に対する組合交渉の報告)をもとに意見交流しました。

 報告・討議では、「大阪市の学校では、管理が進み、区長がPTAや地域の人たちの前で校長を叱責するような例も。現場の教師がそれを自覚していない状況がある」「高校でのオリンピック教育批判ビラまきに取り組んでいる。教師・生徒がゆったりしているところは受け取りがいい」「子どもが学校に行っていなかったとき、担任の先生たちの対応に腹が立ったり、不満をぶつけていた。でも、先生たちの管理強化が進む中、そんなことは言っておれない。保護者と先生と一緒に学校を変えていくことが必要」「先生たちがどうなっているのか、もっと伝えることが大切。教育に心を寄せる人たちがつながり合うために、教育を考えるつどいなどを開催したらどうか」など発言が続きます。

 発言を踏まえて決議案を検討し、「信頼できる人間関係のある子どもの居場所をひろげよう。子どもと子どもにかかわる大人のつながりを地域につくろう。教職員と市民が手をつなぎ、地域で教育を考えるつどいを開催しよう」「管理と愛国・排外、競争・民営化と分離・別学の教育政策に反対し、多様な子どもたちがともに育つ教育を要求して、要請行動に取り組もう」等を決議しました。

地域につながりを

 午後からの交流の広場は、午前中の分科会で言えなかったこと、自分の問題意識を出し合う場となりました。教育に心を寄せる人たちのつながりを地域につくろうという気持ちを強くする交流でした。

 「やっぱり、大阪市の教育はひどい。不登校を減らす数値目標とか。こんな人たちに個人カルテをつくられたらどんな扱いをされるか怖いです」「子どもへのビラまきの取り組みは、東京も大阪も具体的な反応、会話がわかって、希望を感じました」「いかに現在の学校教育が子どもたちに、また、親たちに重くのしかかっているかということを改めて考えさせられました」など、感想が返ってきています。戦争のための教育を許さないため、決議を実践していきたいと思います。

(分科会責任者 教職員なかまユニオン・松田幹雄)

ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS