2017年09月08日 1492号

【伊方原発今すぐ止めろ!私たちも地元だ! 八幡浜写真展と要請行動】

 愛媛県伊方原発で事故が起これば、関西にも被害がおよぶ。私たち全交・関電前プロジェクトも地元住民という立場で、伊方原発30`圏内の自治体要請を2013年から年4回、各議会前に行っている。

 行動には地元の方たちも参加し、この間、宇和島市、八幡浜市では議員を通じて請願を出すことができた。要請の際には、新聞資料や福島現地での撮影写真を持参し、現状を各自治体に訴えている。

「福島の今」写真展

 8月10〜13日には、伊方町近隣の八幡浜市で「福島の今」写真展(主催は伊方原発をなくす会、全交は共催・写真提供)を開催。主催者の一人、門田さんは「伊方原発が事故を起こしたら今日の福島に重なる、と不安に駆られ、多くの人に福島の今の状況を見て知って考えてほしいと思ったのがきっかけです。八幡浜市は2015年末、伊方原発3号機の再稼働を問う住民投票を求める署名が9939筆(有効分、住民の約3分の1にあたる)。大城市長による『再稼働を進めてください』との知事への直訴に市民が怒っている。立地の伊方町では声が上げにくいが、この八幡浜市は伊方原発反対の重要な核に絶対になる」と開催の意義を話された。

 来場者からは、伊方原発に近い住民のことを案じて、「とても悲しい。安心して住める場所、自分の身になって考えてもらいたい。核なき世界になってほしい」「わたしら年寄りはなにもできないけど、未来ある子どもたちのためになんとかしないといけない」など反響は大きい。原発立地自治体周辺から原発反対の声を上げる運動を広げることの重要性を改めて感じた。

 11日は伊方ゲート前行動に参加、炎天下の中、改めて1年前の再稼働のくやしさ、闘う気持ちが込み上げてきた。

篠山市の例で追及

 8月21日、伊方原発30`圏内の自治体へ要請。今回は資料の中でも、市長が「脱原発」を表明する兵庫県篠山市の原子力防災ハンドブックに担当者が強い関心を示した。住民の意見も取り入れわかりやすく解説し、原発事故の際には「とっとと逃げろ」と、国の指針(屋内退避)ではない避難方法を明記している。

 伊方町は、事故時の避難に1_シーベルト以上で救援のバスが来ないことも想定して職員にバスの運転をさせるという苦しい言い訳も。「四国電力が乾式貯蔵キャスク(使用済み核燃料の貯蔵施設)を導入したら長期間の保存を許すことになり、最終処分地になってしまう。それを避けたいなら今すぐ伊方原発を止めて廃炉に、と表明すべき」と訴えた。

 今すぐ停止、廃炉と訴えるのと同時に、原発の怖さを広く伝える写真展などは大切だ。篠山市のように自分たちの意見をきっちり表明することが自治体にとっては重要だ、と今後も訴えていく。

(全交・関電前プロジェクト 秋野恭子)

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