2017年09月08日 1492号
【議会を変える市民と変える/東京都日野市議 有賀精一/公共交通を市民の手に】
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皆さんの自治体には鉄道の駅はいくつありますか。わが町日野市はJR中央線2駅、京王線5駅、多摩都市モノレール5駅、合計12駅です。その駅の安全性で問題があったりしませんか。
日野市議会の一般質問で、たびたび日野駅の安全性の問題が取り上げられます。日野駅は1890年に開業、赤レンガを積んだ風情のある駅です。台地と多摩川の橋梁の間にあり、高低差の発生を避けるため土を盛り築堤式でつくられています。島式ホームで幅員が狭く、転落の危険性が指摘されているのです。
「駅を建て替えればいい」と皆さんは思うでしょう。その通りです。駅舎そのものを文化財としながら、新たな駅を建設することが求められています。また、駅を利用する人の利便性を考え、複数の改札を設けることも要望として出されています。
2001年には、学識経験者や地元自治会、地元商店会、JR東日本(以下JR東)、京王電鉄バス、日野市により日野駅周辺まちづくり懇談会が立ち上げられ、議論を重ね、日野駅改良及び駅周辺地区整備計画を策定し、すでに日野市としてもJR東への要望活動を行っています。
日野市は何度もJR東と交渉をしているのですが、回答はいつも決まったもので、乗降客が10万人を超える駅しか改良工事等の対象としない、改札口を増設する際の建設費用は全額自治体もち、とつれない対応なのです。
地方ローカル線の切り捨てが進められましたが、乗降客5万4千人ほどの日野駅では市民が安全に利用できる駅改修工事も切り捨ての対象となってしまうのです。
転落防止のためのホームドアについて国交省は、乗降客10万人以上の駅で原則2020年度までに設置との方針だそうですが、進め方は極めて遅く感じます。多摩都市モノレールは2000年開業時からホームドアがついていたので、現在のJR東の対応には余計に違和感があります。ドア位置が違う特急列車などを理由にしていますが、可動式の優れものホームドアも開発されており、安全対策としてお金を使えばいいだけのことです。
JR東の昨年度経常利益は4千億円超。これだけもうけながら安全対策や利用者の利便のためにはお金をけちるのはいかがなものでしょうか。
国鉄分割民営化反対の闘いでJR東八王子支社交渉をやったことを思い出しました。いつと確約できませんが、日野駅建て替え・ホームドア設置で、市民の皆さんと要請交渉をし報告します。
乞うご期待! |
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