2017年09月15日 1493号

【東電幹部3人の責任問う/福島原発刑事訴訟】

 東京電力・勝俣恒久元会長ら幹部3人の刑事責任を問う裁判が6月30日にスタートしたことを受け、福島原発刑事訴訟支援団は9月2日都内で集会を開き、津波の予測は不可能だったと無罪を主張する被告人を糾弾した。

 支援団の海渡雄一弁護士は1時間にわたって第1回公判の内容と争点を報告。2011年8月24日『読売新聞』スクープを取り上げ、「2011年夏まで検察庁の捜査は東電を起訴する前提で進められていたが、その後(原発再稼働への舵切りで)急展開し検察庁上層部は不起訴の流れへ変わった。夏ごろには検察当局は事故責任の事実をすでに把握していた。これらを公判で明らかにしていけば勝訴できる」と確信を語った。

 支援団副団長の武藤類子さんは「裁判は長い時間がかかるが、私たちは期待して待つのではなく、一人ひとりが家族や友人にこの裁判の争点、意義を知らせてほしい。海渡弁護士の報告を持って全国を回り広めたい」と話した。

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