2017年09月22日 1494号

【安倍改憲阻む大運動スタート/憲法を生かす署名全国で3000万を/9.8会場あふれる1500人】

 「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」のキックオフ集会が9月8日、都内で開かれた。会場は開会10分前には満席に。ロビーにまであふれる大盛況のなか、安倍改憲を阻む大闘争の幕が切って落とされた。

 総がかり行動実行委員会の高田健さんが「安倍改憲ノーの一点で可能な限り広範な人を結集する」と力強く開会あいさつ。同じく福山真劫(しんごう)さんが全国市民アクションの取り組み経過を報告した。

 発起人・呼びかけ人が壇上に並ぶ。同志社大学教授・浜矩子(のりこ)さんは「安倍首相はこの集まりを恐れ、共謀罪法の成立を急いだが、時すでに遅し。(立ち上がった人びとを)もう誰も止められない。預言者ヨハネのように『荒野で叫ぶ声』となる」。ルポライターの鎌田慧さんは「60年安保は労働運動中心だったが、いま原発・沖縄で市民運動と労働者が一緒に闘っている。連合の垣根を突破し、堂々と闘いを拡大しよう」と訴えた。

 埼玉大学名誉教授・暉峻淑子(てるおかいつこ)さんは「ろうそく革命で朴(パク)政権を打倒した韓国の人が『軍事独裁政権が続き、光州(クヮンジュ)事件では20万人が犠牲になった。同じ独裁はたまらないと非暴力で政権を倒したことが誇り』と話していた。1回のデモも大事だが、抵抗は多様。一人ひとり本当に納得することがもっと大事だ」。ジャーナリスト・佐高信(まこと)さんは「戦時中に国は大本教を徹底的に弾圧した。教祖が女性、エスペラントを使う国際性が天皇制と相いれなかった。男女同権や平和の思想・国際協調は軍国主義と真っ向から対立する」。『インサイダー』編集長の高野孟(はじめ)さんは「安倍首相べったりのNHK岩田明子記者さえ『安倍総理驕(おご)りの証明』を文芸春秋に書いた。粗雑な政権運営は際立っている」と安倍取り巻きの亀裂を指摘。作家の落合恵子さんは「防衛費は右肩上がりで、来年度は5・3兆円。3月で打ち切られた原発避難者の住宅提供に回せばどれだけ助かったか。悔しくてたまらない」と話し、精神科医の香山リカさんは「地殻変動が起きている。あと一押し」と運動の成果を強調した。

 松元ヒロさん扮する「憲法くん」が憲法前文を熱弁するミニライブに続いて、日本体育大学で憲法を教える清水雅彦さんが講演。「9条改憲で新たな項目を追加すれば後法が前法に優先する法学一般の原則から9条は空文化・死文化する」と明らかにした。

 最後に総がかりの小田川義和さんが(1)「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」3000万を目標に全国無数の取り組みを開始(2)大規模な行動(11月3日10万人国会包囲・全国100万人規模。来春、5月3日、6月にも配置)で世論を可視化(3)地域・職場・学園で多様な学習会・講演会、基盤作りから参加を広げる―の3つの行動を提起した。

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