2017年09月29日 1495号

【不当逮捕糾弾/7年目の脱原発テントひろば】

 9月11日、設置から6年を経過した経産省前テントひろば。昨年8月の強制撤去の後も行動を絶やさず、この日も2時間半にわたり原発推進のエネルギー政策の根本的転換を求めて集会を開いた。

 テントひろばの渕上太郎さんが「テントは運動を進める全国のみなさんの共同のものとして存在し続けた。これからも期待に応え、多くのみなさんとともに頑張る」と口火を切った。テントに心を寄せつつ、福島や全国の原発立地で闘ってきた人びとの発言が続く。福井県小浜市明通寺の住職、中嶌哲演さんは「ここで6年間頑張ってきていただいたことが原発銀座・若狭の私たちにも大きな励ましだった。都市部のみなさんは東電・関電から電気の契約を切り替え、原発現地に連帯してほしい」とアピールした。

 憲法学者としてテント裁判に意見書を提出した専修大学の内藤光博さんもマイクをとり、「テントは“宿営”型の表現活動。17世紀の政治哲学者ジョン・ロックが提唱した“抵抗権”の行使にあたる。生命や自由、幸福に生きる権利を侵害した政府にノーと言うことは、憲法上の正当な権利行使だ」と話した。

 集会終了に先立って、経産省を囲む歩道を一周するウォーキング抗議が行われた際、警察は「無届けデモ」を口実に参加者の一人を狙い撃ち逮捕。運動の持続を恐れる権力の強暴性をむき出しにした。

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