2017年11月24日 1503号

【東アジアを戦場にするな/沖縄と韓国をむすぶZENKOスピーキングツアー/全国から賛同・参加を】

 12月10〜17日、沖縄と韓国をむすぶ平和・軍縮のためのスピーキングツアーが行われる。ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の西岡信之さんから、賛同・参加の呼びかけが寄せられた。

 いま東アジアはかつてない軍事緊張状態にある。

 米太平洋軍は、朝鮮半島近海に原子力空母や潜水艦を集結させて日韓との合同軍事演習を繰り返し、B1爆撃機、F35ステルス戦闘機も朝鮮半島の軍事境界線にまで飛来させている。対する朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)も、核実験と米本土に届く大陸間弾道弾開発を止めようとはしない。韓国ではTHAAD(サード)ミサイル配備や海軍基地強化の軍拡。日本も、沖縄辺野古新基地建設をはじめ南西諸島へのミサイル基地建設強行など日米軍事一体化で自衛隊の侵略軍化が進む。

 とりわけ米日両政府は、朝鮮半島危機を利用し排外主義を煽ることで政権浮揚と大軍拡を狙う。トランプ米大統領来日ではメディアを使った政治ショーを演出し、戦争扇動で命をもてあそんでいる。

 第2次朝鮮戦争を絶対に起こしてはいけない。67年前の朝鮮戦争のときと決定的に違うのは、恐ろしいまでの核兵器の発達であり韓日両国に80基以上の原発が存在することだ。核兵器でなく通常ミサイルでも原発が攻撃されれば、破滅的事態になるのは間違いない。戦争で苦しむのは何の罪も責任もない市民だ。

 沖縄と韓国をむすぶスピーキングツアーでは、戦争前夜というべき東アジアの危機に対し、反戦・反基地を闘う市民が沖縄、広島、東京、大阪で連続講演集会を開き、ツアーの先々で反基地平和のためのフィル―ドワークも行う。

 ツアーは沖縄から始まる。辺野古、高江はもとより沖縄に基地が集中しているのは、アジア太平洋戦争で日本軍が沖縄全域に軍事基地を建設したことに起因する。韓国人慰霊塔や旧日本軍司令部壕などの戦跡もめぐる。広島では、原爆資料館や韓国人被爆者慰霊碑、米軍岩国基地。東京では、米軍横田基地と靖国神社にも足をのばす。

 辺野古の上間芳子さん(平和市民連絡会)、韓国のユ・ミヒさん、ビョン・ヒョンジュさん(軍縮平和日韓共同行動)が全国各地を回り、交流していく。発言も問題提起も発展していくに違いない。日韓の現場の平和活動家が、東アジアで戦争をさせないメッセージを参加者とともに世界に発信する。ここに期待と平和への展望を見出したい。

 12月10〜12日(沖縄)は、ZENKO沖縄参加団も行動をともにする。文字どおり軍縮平和の日韓共同行動となるツアー、集会に賛同し、ぜひ参加してほしい。戦争ではない対話路線を国際連帯の力で切り開きたい。

◆詳細は http://www.zenko-peace.com/





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