2017年12月15日 1506号

【議会を変える 子ども食堂を地域で 大阪府交野(かたの)市議 松村ひろ子】

子どもの「孤食」実態も

 全国各地で子どもの生活実態調査が実施され、子どもをとりまく環境の厳しい状況が明らかになりつつあります。昨年、交野市でも「子どもの生活に関する実態調査」が実施されました。

 その調査結果から見えてきたのは、子どもたちが家族とともに食事をする時間の極端な減少や、1人で食事をとる「孤食」という課題でした。また、家庭そのものが孤立しがちで、地域間での交流が少なくなってきているのは、誰もが感じている社会的課題であると思います。

 そこで、寝屋川市の子ども食堂を運営している大同さんにお話を聞いて、交野市でもできないかと数名で話し合い、開設に向けて動き出しました。

 衛生的な調理施設を備えており、子どもたちの駐輪スペースも確保でき、駅にも近く仕事帰りの保護者の方々にも立ち寄っていただける立地…。そんな場所探しに大変苦労しましたが、場所が決まると手伝ってくださる方が増え、地域の方も応援してくださいました。

あまのがわ子ども食堂

 そしてついに、地域のなかで人と人とがつながり、食を通して子どもたちが交流しあう安心できる居場所をつくりたいとの思いで集まった有志によって、「あまのがわ子ども食堂」をスタートしました。いまは4回目を終え、毎回30名ほどの方たちが来て下さり、やっと軌道に乗ったように感じています。

 まだまだ課題はありますが、どんな子どもたちも来ることができ、お母さんお父さんもホッと安心でき、地域とつながることのできるぬくもりのある居場所づくりを目指していきたいと思っています。そして、子ども食堂のスタッフが、子どもたちにとって自分の声を聴いてもらえる、親でも先生でもない第三の「おとな」≠ノなれたらと思います。
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