2017年12月22日 1507号

【今も続く放射能被曝 福島と共に関西集会】

 12月9日、今も拡大する原発事故の被害を伝える「福島と共に。放射能被曝に反対する関西集会」(主催―放射能健診100万人署名運動関西実行委員会、全交・関電前プロジェクト)を開きました。

 飯舘村(いいたてむら)が舞台の『細川牧場・さゆり』(香取直孝監督)上映後、三春町の写真家・飛田晋秀さんが講演。

 避難解除地域に放射線2マイクロシーベルト/時を超える場所が各所にあり、庭を除染しても屋内の線量は下がらない。飯舘村で除染廃棄物を燃やす仮設炉の周辺に積もる灰を測ったら2マイクロシーベルトあった。飛田さんは、避難区域に一時帰宅した人の足にじんま疹や紫のあざが出た写真を示し、「とても痛く痒かったが、その自宅から戻ると消えたそうです」。帰還困難区域との境界(5マイクロシーベルト)で守衛が薄いマスクだけだったり、除染労働者が被曝の危険を教えられずに働いているなど、現場での汚染と健康被害を隠蔽する政策の現れ方を語りました。「体調に異変を感じますか」の質問には、「ある時、目の周りが腫れ上がり、医師に診せても原因不明。免疫力が下がらないよう、体調が悪い時には原発周辺には行かない」と答えました。

 私も、初期被曝量や今も続く放射能汚染の実態を明らかにする市民と山田國廣京都精華大名誉教授の努力と成果の一部を報告しました。これは、被曝量の情報を独占し「原発事故の被曝量は小さい」と健康影響を否定する国や福島県に対抗するために重要です。参加者から「今も東京にセシウムが降下する説明には説得力があった」との感想も。

 運動報告では、伊方や若狭の原発周辺自治体要請継続の成果や、JR福島駅前の福島沖縄まつりで訴えて拍手が湧き健診署名190筆が集まったことなどを伝えました。この署名が福島県民の本音の要求であると確信を持って12月18日に環境省・厚労省交渉に臨みます。また、伊方など現地集会とともに、31日「高浜止めろ、大飯動かすな」関電本店前年越しアクションも呼びかけられました。

(放射能健診100万人署名運動全国実行委員会・小山潔)

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