2017年12月22日 1507号

【過労死・過労自死のない社会へ/「#1207野音」で“9つの希望”を拡散しよう】

 12月7日、本格的な冬を告げる寒さの中、東京・日比谷野外音楽堂で日本労働弁護団主催の集会「8時間働けば誰でも暮らせる社会を!〜働き方改革ってなんだろう?〜」が開かれ、1500人が参加した。

 『ぼくの夢〜ある過労死遺児の詩〜』の歌が流れ、労働時間を“KIROKUSHIRO”と促すブラック企業被害対策弁護団制作の動画が映し出される。壇上の大スクリーンには集会の感想拡散のためのハッシュタグ「#1207野音」を表示。ネット中継で札幌・大阪・福岡とつなぎ、各地の取り組みを共有する。

 労働弁護団会長の徳住堅治さんが「1日8時間労働、8時間睡眠、8時間生活を楽しむ。これが人間らしい生活。労働基準法は『8時間を超えて働かせてはならない』と明記している」とあいさつ。同幹事長の棗(なつめ)一郎さんは「大スクリーンや中継は本邦初の試み。真に望む働き方改革へ『過労死・過労自死のない社会』など“9つの希望”運動に取り組む。厚労省・安倍政権に闘いの狼煙(のろし)を上げよう」と提起した。

 ゲスト4人が発言に立つ。法政大学教授の上西充子(みつこ)さんは「自分の言葉・要求として働き方改革の主導権を取り戻そう」と呼びかけた。「ライドシェア(自家用車による運送サービス)を“1億総活躍社会実現に資する”とする安倍政権の美辞麗句にだまされてはいけない。労災も労働組合も認めず雇用を破壊する」と警鐘を鳴らすのは、交通の安全と労働を考える市民会議の川上資人(よしひと)弁護士。全国過労死を考える家族の会の寺西笑子(えみこ)さんは「安倍政権の働かせ方改悪は、長時間労働・パワハラ・過重労働の劣悪な労働条件を見過ごしている」と指摘した。総がかり行動実行委員会の菱山南帆子さんは「サービス残業当然、定時で終わらないと持ち帰り―おかしいでしょと言っても『仕方ない』。声を上げられない人がたくさんいる。独裁と戦争の安倍政権打倒。街頭で対話し、3000万署名の成功を」と熱く訴えた。

 集会後、ペンライトを振り、楽しく華やかに銀座をパレードした。

※“9つの希望”は集会アピール参照 http://roudou-bengodan.org/topics/6048/

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