2017年12月29日 1508号

【広島 岩国基地の実態も見、反基地の思い新たに】

 12月14日午前、ゲスト一行は広島集会を前に山口県岩国基地に足を運んだ。「ピースリンク広島・呉・岩国」の新田秀樹さんから詳細な説明を受け、極東最大の軍事基地へと大きく変貌をとげつつある基地の現状を視察した。

 12月4〜8日、過去最大級の米韓合同軍事演習が強行されたが、この演習には岩国基地から多くの戦闘機が参加している。この日も最新鋭のステルス戦闘機F35が3機編成で爆音を立てて飛び立つのを目の当たりにした。

 現在、岩国基地には、米軍再編として神奈川県厚木基地所属の原子力空母ロナルドレーガン艦載機が続々と移駐中。移駐が完了する来年5月には、米海兵隊と海軍所属の戦闘機等が120機、海上自衛隊の戦闘機等が40機、計160機も駐留することになる。機体数では嘉手納基地を凌(しの)ぐ。

 韓国ゲストは基地増強に対する地元市民の反対運動について質問した。当初、表立った運動の少なかった岩国だが、2000年代に入り米軍再編の話が出てくると反対の声が上がり始め、06年には住民投票で空母艦載機移駐反対の意思を明確にした。現在、約600人の市民が広島高裁で爆音訴訟を闘っている。

 前日には普天間第二小学校への米軍ヘリ部品落下事件が起きたばかり。事故について上間さんが質問すると、基地の目の前の阿多田島(大竹市)には3機も戦闘機が墜落しているが、補助金等によって反対の声が上げにくくされている実情が説明された。

 夜の集会では、韓国、沖縄の新基地反対闘争が報告され、市民の国際連帯で戦争屋たちの暴走にノーを突きつけていくことを改めて確認した。

(全交広島・日南田成志)

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